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肺線維症

肺線維症

猫の肺線維症とは

猫の肺線維症とは、肺が厚く硬くなり呼吸がうまくできなくなる病気です。

肺の間質(かんしつ)といわれる、肺を構成する部分に炎症が起こり(間質性肺炎)、肺線維症になります。


呼吸では、息を吸って空気を肺に吸い込み、肺胞(はいほう:肺の中でガス交換をする部位)に接する毛細血管から酸素(O2)を血中に取り込み、血中の不要な二酸化炭素(CO2)を体外へと吐く息で放出します。


<肺胞でのガス交換の模式図>

肺胞でのガス交換の模式図

肺線維症では、肺が硬くなりふくらませなくなるので、体への十分な酸素(O2)の供給と二酸化炭素(CO2)の体外への排出ができなくなり、呼吸困難を引き起こします。


肺線維症は中高齢の猫でみられます。

猫の肺線維症の症状

肺線維症では呼吸が障害されるので、呼吸器症状が中心に現れます。

肺線維症での症状は以下のようなものがみられます。


<肺線維症の症状>

・咳

・呼吸が早い

・すぐ疲れる

・動こうとしない

・肩で呼吸をする

・食欲不振

・元気消失

・体重減少

・口を開けて呼吸をする

・舌が白っぽい紫色になる

など

猫の肺線維症の原因

肺線維症の原因ははっきりとは分かっていませんが、肺が硬くなるのは、何らかの原因で傷ついた肺胞などを修復するときに、細胞が増えて肺の壁が厚くなったり、線維が出てきて硬くなったりすると考えられています。

また、肺線維症では、肺の変化により、硬くなりぼこぼこと穴が開いたようになります。


肺線維症の検査は以下のようなものがあります。


<肺線維症の検査>

・聴診

・血液検査

・X線検査

など


必要があれば、他の検査も行われます。

肺線維症の確定診断は、肺を手術で一部切り取り(肺生検)、その組織を顕微鏡で観察する病理組織検査ですが、肺や呼吸の状態が悪い猫に全身麻酔をかけ肺を切り取るのは危険性が高く、さらに有益性も考えると確定診断よりも治療が優先されることが多いかもしれません。

肺線維症の確定診断は難しく、症状や経過、検査結果など総合的にみて判断されます。

猫の肺線維症の予防方法

肺線維症の予防方法は特にありません。


いつもより呼吸が早い様子が続く、しんどそうにしているなどおかしいことがあれば、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

猫が肺線維症になってしまったら

肺線維症の治療は根本的な治療ではなく、症状を緩和し、進行を遅らせることを目的に行われます。

肺線維症の治療には以下のようなものが挙げられます。


<肺線維症の治療>

・免疫抑制剤

・気管支拡張薬

・抗生剤

・ネブライザー

・酸素吸入

など


肺線維症の経過は悪く、良化を見込めるものではありませんが、少しでも長くいい状態が続くように、異常があればすぐに動物病院に連れて行きましょう。

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