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骨折

骨折

猫の骨折とは

骨折とは、何らかの原因で骨に亀裂が入ったり折れたりして体を支えられなくなった状態をいいます。


猫が骨折する主な原因として、交通事故や高いところから落ちるなどが挙げられます。日常生活を過ごしている中での骨折も多く、壁をよじ登ったあとの落下やドアに挟まれるなどもよくみられます。

特に多い骨折部位が四肢で、骨折した周辺は赤く大きく腫れて熱を持ち、痛みを伴います。しかし猫の場合、あまり痛がったり、叫んだりしないことがあるので、骨折しても飼い主様が気づかないこともあります。

いつもは元気なのにあまり動きたがらない、ジャンプをしないなどの様子が見られるときは骨折を疑っても良いかもしれません。

また骨折が背骨などで、神経を傷つけてしまった場合、下半身不随など後遺症を残すこともあります。

猫の骨折の症状

通常骨折直後は、とても痛がります。さらに骨折部位は赤く腫れあがり、触れることを嫌がります。見てわかる症状としては、足を地面につけない歩行や、足が不自然に曲がっているなどです。


頭や背骨を折ってしまうと、麻痺などの神経症状や、運動障害がみられることもあります。

猫の骨折の主な症状は以下の通りです。


<猫の骨折の主な症状>

・骨折した部位が大きく腫れている
・足を上げて歩く
・痛みから全身の発熱を伴い、食欲不振を起こしている
・ジャンプなど動くことを嫌がる
・じっとしていることが増える
・手足を引きずっている

猫の骨折の原因

骨折の原因で最も多いのが交通事故です。足、骨盤、肋骨、脊椎などさまざまな箇所が骨折することがあります。骨盤骨折を起こしてしまうと、排便困難になることもあります。

最も厄介なのは脊椎を損傷してしまった場合で、麻痺などさまざまな神経症状がみられることがあり、最悪の場合植物状態になることもあります。


室内飼いなら交通事故とは無関係と思う方もいるかもしれません。しかし、家の中にも骨折を引き起こす原因は潜んでいます。

成猫でも添い寝をしていて気づかない間に踏んでしまい骨折するほか、ドアに挟まれる、タンスから落下するなど、日常のさまざまな場面に骨折の原因があります。

また、骨折は外傷だけではなく、腫瘍や栄養バランスの悪化が原因となる病的骨折などもあります。

猫の骨折の予防方法

原因としては交通事故が最も多いので、交通事故を避けるためになるべく外に出さないようするしかないのですが、家の中での骨折は、飼い主様の管理で減らすことが可能です。

踏んだり押しつぶしたりしないように気を付け対策する、ドアを閉めるときは猫がいないか確認するなど日常生活で気をつけてあげれば、骨折の予防になります。

特に高齢猫は骨自体ももろくなっているので、部屋の環境を見直すなど、必要以上に気をつけてあげることが大切です。

病的骨折を防ぐためにも、バランスのとれた食事を与えることを心がけましょう。

猫が骨折してしまったら

ほとんどの骨折はX線検査と触診で診断します。交通事故などで大きな外傷を伴った骨折の場合は、内臓破裂などの可能性もあるため、血液検査のほか、より精密に骨の状態を確認するためにCT検査を行うこともあります。


治療方法は、皮膚の外で固定する「外固定法」もしくは、皮膚の内で固定する「内固定法」に分けられます。

外固定法の代表的なのがギプスで、軽度の骨折時に選択されます。他にも金属などを用いた創外固定法があります。

内固定法では手術を行い、ピン、プレート、ネジなどを用いて固定します。骨がバラバラになっていたり、骨折部位をより頑丈に固定したりする場合などに選ばれる方法です。内固定法の場合、皮膚を切開するので、術後の感染症を防ぐために抗生物質を処方することが多いです。


<内固定・外固定の模式図>

骨折


治療費の一例は以下の通りです。子猫の左側大腿骨骨折(左側後肢の膝より上側の骨)に対する治療費例になります。


治療費例

治療期間:1か月
通院回数:8回、手術回数2回(抜ピン含む)
合計治療費用:約24万円
一通院当たりの治療費例:2,000~8,000円(診察料、X線検査、創傷洗浄、包帯固定、内用薬、外用薬)
骨折の手術費用:約18万円(手術に必要な処置や検査すべて含む)
抜ピン費用:約2万円(麻酔や注射など必要な処置すべて含む)

※2016年1月~2017年12月末までの実際にあった請求事例になります。事例の特定を避けるため、おおまかな治療費を掲載しています。
※こちらに記載してある診療費は、あくまでも例を記載したものになります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なりますので、ご留意ください。


骨折は、骨折の部位や動物の状態、骨の細さなどによって手術の難易度が大きく変わります。

また、必要になるプレートの種類などで費用も異なります。これらのことから、骨折の手術はそれぞれの例や動物病院により治療費用にかなり幅があります。


どちらの方法でもだいたい3ヶ月程度で骨は完全にくっつきます。ただし、完全に骨がくっつくまでは、室内飼育にして事故を防ぎ、運動を制限することが必要になります。

ただ、猫なので性格により、固定具を外してしまう場合や運動制限が難しい場合も多いです。術後は激しい運動をできる範囲でさせないこと、高低差のある所から降りないようにすること、屋外に出さないように徹底することを意識しましょう。

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