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チョコレートには、テオブロミンという物質とカフェインが含まれています。
猫や犬はこれらを摂りすぎると、中毒になります。
ただ、犬のチョコレート中毒はよく起こりますが、猫のチョコレート中毒は犬ほど起こりません。
これは、口にできるものなら何でも食べる傾向のある犬と、食べるものは選び、甘い物はあまり好むことの少ない猫との特性の違いからくると考えられています。
チョコレートにはさまざまな種類があります。
ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、ダークチョコレート、製菓用チョコレートなどです。
ホワイトチョコレートはカカオバターを使用しているので、テオブロミンやカフェインの量は最も少ないです。
その次にミルクチョコレート、ダークチョコレートなどの順に含有量が高くなっていきます。
テオブロミンとカフェインは、チョコレートだけでなく、ココアパウダーやコーヒーなどにも含まれています。
チョコレート中毒の症状は、以下のようなものが挙げられます。
・過剰な興奮状態
・脈が速い
・水をよく飲む
・嘔吐
・下痢
・高熱
・高血圧
・不整脈
・呼吸困難
など
重度のチョコレート中毒では、けいれんを起こしたり、命を落としたりすることもあります。
同じ量を摂取しても、中毒の程度は個々の動物によって異なります。
時間が経過するにつれて、症状が重症化する恐れもあるので注意が必要です。
チョコレート中毒の原因となるテオブロミンとカフェインは、メチルキサンチンといわれる物質に分類されます。
テオブロミンやカフェインなどのメチルキサンチンの総量が、チョコレート中毒を起こす成分量とみなされます。
メチルキサンチンにより、中枢神経や心臓の筋肉の収縮が刺激されたり、利尿作用が働いたりします。
チョコレート中毒の診断は、チョコレートやメチルキサンチンを含む製品を食べたところを見たことによります。
他にはチョコレートや包装紙が含まれた嘔吐物や、食べた残骸によって分かることもあります。
チョコレート中毒の検査では、血液検査、超音波検査、心電図などが行われます。
包装の誤食や他の病気の可能性もあるので、X線検査や他の必要な検査があれば行います。
チョコレートなどを猫が触れるところに置かないようにすることが大切です。
猫がチョコレートやココアパウダーをなめたり食べたりしてしまったときは、動物病院にすぐに連絡し、必要であれば診察を受けましょう。
チョコレート中毒の治療は以下のようなものがあります。
・催吐処置
・輸液療法
・活性炭の投与
・症状に対する治療
-抗けいれん薬
-抗不整脈薬
など
どの治療も、摂取した量や摂取してから経過した時間、猫の状態などを総合的に判断して行われます。
獣医師の指示なく応急処置として催吐を行うと、猫の状態によっては逆に危険なことがあります。
猫にとって中毒を起こしうるものを、猫が触れることのないようきちんと管理し、誤食してしまった、または疑われる場合は、すぐに動物病院に連絡するか、診察を受けましょう。