電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 猫の病気事典
  3. ニコチン中毒

ニコチン中毒

ニコチン中毒

猫のニコチン中毒とは

ニコチンとは、タバコという植物の葉に含まれる成分で、紙タバコで広く普及しています。


紙タバコ以外にも、ニコチンパッチ、ニコチンガム、加熱式タバコなどの製品があり、使用済み紙タバコが入っている液体にもニコチンは溶け出します。


日本国内では販売されていませんが、米国では、電子タバコ用のニコチンリキッド(ニコチンの含まれた液体)の誤飲も小児や犬などで増えているようです。


葉タバコは口の中で刺激を感じ、飲み込めないことも多いです。
水や液体に溶けているニコチンは葉タバコよりも急速に体内へと吸収されます。


犬や猫では、体重1 kg当たり10 mg以上で致死量になるといわれていますが、個体差があります。


犬や猫に中毒を引き起こすニコチンの量は、明確には分かっていません。


なお、小児(人)では、体重1 kg当たりおよそ1 mg以上のニコチン量で中毒を引き起こすとされています。

猫のニコチン中毒の症状

ニコチン中毒の症状は、以下のようなものが挙げられます。


<ニコチン中毒の症状>

・嘔吐
・下痢
・多量のよだれを流す
・震え
・脈や呼吸が速いまたは遅い
・高血圧または低血圧
・ぐったりしている
・うまく歩けない
・けいれん
など


摂取したニコチンの量によっても症状は異なります。


最悪の場合は、呼吸ができなくなり、死に至ります。

猫のニコチン中毒の原因

ニコチンは、神経と筋肉がつながっている部分や、自律神経、脳などの中枢神経に作用します。


摂取したニコチンの量が少なければ作用を刺激する方向に働き、多ければ作用を抑える方向に働き、それぞれ、さまざまな症状が現れます。


ニコチン中毒は、タバコなどを誤飲した場面を直接見たことが一番の判断材料となります。
その疑いがある場合は、症状や経過をみていきます。

猫のニコチン中毒の予防方法

ニコチンを含む製品や、タバコの入った液体などが猫の手の届くところにないようにしましょう。


猫は高いところや狭い場所など、飼い主様が思わぬ場所に行くことがあります。


移動のときなどにタバコの入った液体などをこぼしてしまい、体に付いた液体をなめるという可能性もあり、危険です。


タバコやそれに関する製品や廃棄物は、十分注意して管理します。


そして、ニコチン中毒の恐れがある場合は、動物病院に相談し、必要であればすぐに受診しましょう。


診察の際に、どのようなものを誤飲した恐れがあるか、どのぐらいの量を誤飲したかなどをできる限り把握して、誤食した製品やその残り、猫の吐物があれば持参することが大切です。

猫がニコチン中毒になってしまったら

猫がタバコ製品を誤って食べてしまった場合は、すぐに動物病院に連絡し、対処法を指示されれば、行ってください。


ニコチンは、水溶性の物質で、胃よりも腸で急速に吸収されます。


そのため、水などの液体を診察前に自己判断で飲ませると、液体にニコチンが溶け出すこと、また液体が腸まで短時間で送られることにより、事態が悪化する恐れがあります。


さらに、塩を飲ませ吐かせるという方法も、特に慢性腎不全や老齢の猫などでは、急性腎不全や高ナトリウム(Na)血症になる可能性が出てきます。


危険な場合があるので、自己判断で行わないようにしましょう。


ニコチン中毒の治療は、症状や状態に合わせて、
・催吐、胃洗浄(慎重に判断される)
・輸液療法
・抗けいれん薬
・アトロピンの投与
・酸素吸入
などが行われます。


ニコチン中毒の恐れがあるときは、すぐに動物病院に相談し、診察を受けましょう。

他の中毒の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。