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パピヨンの特徴・飼い方

パピヨン

パピヨン

photo by N_S

かわいらしい蝶のような耳が印象的なパピヨン。ここでは、これからパピヨンを飼いたいと思っている方や現在パピヨンを飼っている方にも役立つパピヨンの特徴や気を付けたい病気やケガなどをご紹介します。

パピヨンってどんな犬?

特徴

ルーツ

パピヨンの元になった犬種はスパニッシュ・ドワーフ・スパニエルと考えられています。パピヨンの歴史は古く、パピヨンは16世紀のヨーロッパの肖像画に登場しています。当時ヨーロッパの貴族階級の間で愛されていたといわれており、フランスのルイ14世やマリー・アントワネットがパピヨンを可愛がっていたことも有名です。
現在、パピヨンは立ち耳ですが、初期のころは垂れ耳が一般的で、立ち耳であるスピッツやチワワなどと交配したことで現在のような立ち耳で小さなサイズになったとされています。

性格

聡明で明朗かつ友好的な性格をしています。しっかりとコミュニケーションをとってしつけていれば問題行動などはあまりみられませんが、賢いために甘やかすとわがままになる場合があるので注意が必要です。ただし、神経質なところがあるので叱り過ぎるとストレスを感じてしまうかもしれません。
人懐っこくて甘えん坊なところもあり、飼い主様とのスキンシップを喜ぶ傾向にあります。好奇心旺盛で活発な性格なので、散歩やアクティブな遊びをとおしてパピヨンとの仲を深めるのも良いでしょう。これらのことから、初心者や子供がいる家庭にもおすすめの犬種とも言えます。

飼うときのポイント

日常のケア

パピヨンは長毛種ではありますが、毛が抜けにくいシングルコートで被毛の手入れがしやすいところが特徴です。毛玉ができないように毎日ブラッシングしてあげましょう。特徴的な耳の飾り毛は細くて切れやすいので注意して手入れを行ってください。
また、足の裏の毛が伸びていると滑って膝蓋骨脱臼をしてしまう場合があります。きちんと足の裏の毛をカットし、滑りにくいように床に絨毯などを敷くようにしましょう。

飼育のポイント

小型犬なので運動量はそれほど多くはありませんが、活発な性格から運動不足になるとストレスを感じてしまうかもしれません。少しの時間でもいいので、毎日散歩させてあげましょう。個体差はありますが、フレンドリーな性格でもあるのでドッグランに連れて行くのも良いでしょう。犬の社会化にもつながります。頭がいいので、ゲームを取り入れながら遊ぶと喜ぶでしょう。
また、パピヨンは太りやすい傾向にあります。肥満は病気を誘発することがあるので、食事管理にも気を配りましょう。

※こちらに掲載している性格、日常のケアや飼育のポイントは、犬種の傾向や一般論を記載したものになります。それぞれ個性がありますので、あくまで参考情報としてご活用ください。

パピヨンの気を付けたい病気やケガ

パピヨン

photo by pompi

当社に寄せたられた保険金請求のデータを集計・分析し、パピヨンがかかりやすい病気やケガをまとめました。
ペットを飼うにはその品種がなりやすい傷病について知ることも必要です。かかりやすい病気やケガを知り、ケアすることで、防げる病気やケガがあります。もちろん全てを防げるわけではありませんので、もしものときにすぐ対応できるようにしておくことも大切です。

パピヨンのかかりやすい【※1】病気やケガ

【注1】「かかりやすさ」について:当社への保険金請求の回数が多いものを「かかりやすい」と定義しています。なお、今回の調査対象は、2016年1月~2017年12月末までの保険金請求データになります。

1位:胃腸炎

胃腸炎は、誤食などで細菌等を体内に取り込んでしまい発症する場合や、日常のストレスから引き起こされる場合など原因はさまざまです。胃腸炎の中でも特に多く見られるものが急性胃腸炎で、脱水症状も引き起こす場合があります。放置しておくと食欲不振や嘔吐が続くことや慢性化するケースもあるので早期に治療を行うことが大切です。
また、パピヨンについては出血性胃腸炎も多く確認されました。出血性胃腸炎を発症すると、血液の混じった水溶性の下痢や嘔吐の症状がみられます。重症化した場合は命にかかわることもあるため、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

<治療費例>
治療期間:1か月
通院回数:5回
合計治療費用:40,429円
一通院当たりの治療費例:9,280円(診察料、検査、点滴、注射、内用薬)
※こちらは、実際にあった請求事例になります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なります。

症状や原因によって治療法や通院回数に幅がありますが、皮膚病や外耳炎に比べると比較的短期間で治療を終えることができる傾向にあります。
一方で、脱水症状や食欲が全くないなど症状が重い場合は入院治療が必要となることもあります。

2位:皮膚病

皮膚病の原因はノミ・ダニなどの寄生虫や細菌の繁殖、アレルギー性のものなど多岐にわたります。皮膚病になると皮膚に発疹がみられ、かゆみや脱毛などの症状が現れます。掻き過ぎると皮膚を傷つけてしまう場合があるので注意が必要です。
パピヨンは美しい被毛が特徴的ですが、手入れをしていないと毛玉になり、皮膚に汚れがたまることで皮膚病にかかりやすくなってしまいます。特に高温多湿の季節になると寄生虫や細菌の繁殖が活発になるので、定期的なブラッシングと皮膚のチェックを心がけましょう。

<治療費例>
治療期間:1か月
通院回数:5回
合計治療費用:24,376円
一通院当たりの治療費例:5,400円(診察料、薬浴、検査、内用薬)
※こちらは、実際にあった請求事例になります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なります。

皮膚病の原因によって治療法が異なるため、かかる費用に幅があります。長期間の通院治療が必要になる場合もあるので、一通院当たりの治療費が数千円でも最終的に治療費が高額になることも意識しておきましょう。

3位:外耳炎

真菌や細菌が耳の中で繁殖したり耳ヒゼンダニが寄生したりすることで発症することがあります。そのほかにも、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎などの全身性の皮膚病と併発する場合や異物などが外耳道に挟まることで発症する場合など原因は多岐にわたります。
炎症が起こると臭いのするベトベトとした耳垢がたまることが特徴です。かゆみや痛みも伴うので耳を後足で引っ掻く様子が見られます。

<治療費例>
治療期間:2か月
通院回数:4回
合計治療費用:17,726円
一通院当たりの治療費例:4,982円(診察料、処置料、外用薬、内用薬)
※こちらは、実際にあった請求事例になります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なります。

外耳炎の原因は、上記の通りさまざまあり、その多岐にわたる治療法のため、かかる費用に関しても幅が生じます。数回の通院で治る場合もあれば、1年以上かかる場合もあるため、症状が治まるまでかなりの費用がかかる場合もあります。

4位:眼疾患

パピヨンは眼疾患での請求も多く、中でも「結膜炎」は頻繁に見られます。活発な性格をしているので、散歩時などに眼を傷つけないように気をつけてください。

●結膜炎
シャンプーやゴミ、ウイルスなどの異物が目の中に入ることで結膜が炎症を起こす病気です。角膜炎やドライアイなど、もともと持っている病気で引き起こされる場合もあります。結膜炎になると痛みや痒みが出るので、涙が多くなる、充血する、前足で目を触るなど症状が現れます。

<治療費例>
治療期間:1か月
通院回数:2回
合計治療費用:8,540円
一通院当たりの治療費例:5,900円(診察料、外用薬)
※こちらは、実際にあった請求事例になります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なります。

結膜炎は、比較的短期間で治すことができる傾向にある病気ですが、原因によっては長期間の通院治療を要するケースもあります。角膜炎やドライアイなど、もともと持っている病気がある場合はその治療も合わせて必要になります。

5位:脱臼

脱臼は、股関節、肩関節や肘関節などでおこることもありますが、パピヨンに特に多いのは「膝蓋骨脱臼(パテラ)」です。歩き方がおかしいと感じたときはすぐに動物病院を受診しましょう。

●膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝のお皿とも呼ばれる膝蓋骨が正常な位置からずれてしまう傷病です。膝蓋骨脱臼(パテラ)は4段階に分けられ、「グレード1」では日常生活にはあまり支障はありませんが、「グレード4」になると常に脱臼した状態になり歩行が困難になります。原因は生まれつきの形成異常によるものと、高所からの落下などをきっかけに起こる後天性のものがあります。

<治療費例>
治療期間:2か月
通院回数:3回、手術回数:1回、入院日数:9日間
合計治療費用:462,402円
※こちらは、実際にあった請求事例になります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なります。

軽度の場合は内服薬などで様子を見ることがありますが、既に重症化している場合は手術が必要になります。

パピヨンの治療内容の内訳

パピヨン

photo by doanme

ここでは当社に寄せられた請求から、パピヨンの「通院」「入院」「手術」の各分類における請求の割合を紹介します。
※2016年1月~2017年12月末までの保険金請求データより抽出。

通院…93.6%
入院…3.1%
手術…3.3%

割合を見ると、通院の比率が請求の大半を占めることが分かります。
パピヨンのかかりやすい傷病は、胃腸炎や外耳炎、皮膚病などです。特に外耳炎や皮膚病は治療が長引く場合があるので、通院の比率が高くなっている要因と言えます。
手術・入院の割合は4%に達していないものの、手術・入院治療が発生した場合はかなり高額な治療費がかかる傾向にあります。
手術の種類はさまざまですが、膝蓋骨脱臼や骨折が比較的多く含まれています。フローリングにはマットを敷くなど発症するリスクを減らす対策をすることも大切です。

パピヨンの年齢別請求回数ランキング

ここでは当社に寄せられた請求から、パピヨンの請求回数が多かった病気やケガのランキングを年齢別で紹介します。
※2016年1月~2017年12月末までの保険金請求データより抽出。

<6歳以下>

順位 傷病名 一診療あたりの平均治療費
1位 胃腸炎 7,070円
2位 皮膚病 4,741円
3位 外耳炎 6,185円

<7歳以上>

順位 傷病名 一診療あたりの平均治療費
1位 皮膚病 7,215円
2位 眼疾患 5,383円
3位 腫瘍 21,265円

6歳以下と7歳以上で比べると、皮膚病が共通して上位となっています。パピヨンは年齢に関わらず通院が多くなりがちな皮膚病になりやすいと言えるでしょう。
年齢別で大きな違いがみられたのが「腫瘍」と「眼疾患」です。このデータからは7歳以上になると「胃腸炎」や「外耳炎」より「眼疾患」や「腫瘍」で病院にかかる回数の方が多くなるということが言えます。眼疾患については「パピヨンのかかりやすい病気・ケガ」でも紹介した疾患ですが、高齢になると白内障などで受診する回数が多くなり、順位を押し上げています。腫瘍性の疾患については、犬種にかかわらず高齢になると受診回数が増える傾向にあります。

気を付けたいポイントのまとめ

パピヨン

photo by SergVG

パピヨンの柔らかな被毛が毛玉になると皮膚病の原因となってしまいます。毎日ブラッシングを行い、発症リスクの軽減に努めましょう。また、膝蓋骨脱臼や骨折も多いので、足の裏の毛を定期的にカットしてあげる、段差をできるだけなくす、フローリングにはマットを敷くなどして住環境を整えてあげてください。
また、個体差はありますが活発な犬種でもあるので、適度な運動が必要です。太りやすい傾向もあるため、きちんと食事管理を行いましょう。

気品漂うパピヨンは、人懐っこくて甘えん坊なところがあり、飼い主様とのスキンシップを好みます。神経質なところもあるので叱り過ぎには注意が必要ですが、賢く友好的な性格をしているので一人暮らしやペット初心者、子供がいる家庭にもおすすめの犬種と言えるでしょう。

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