猫の保険の
選び方
猫のペット保険について
猫には、人間と違って公的な健康保険制度がないため、動物病院で治療を受けたときの費用は全額自己負担となります。手術・入院が必要になった場合や通院が複数回必要になった場合など、高額な治療費が必要になることもあります。
大切なペットが動物病院で治療を受けたときの費用について、その一部を補償するのがペット保険です。
猫の治療費はどれくらい? 通院・入院・手術の治療費例
実際に治療を受けるとなった場合に、猫の治療費がどれくらいかかるのか、いくつかの治療費例をご紹介します。
猫鼻気管炎
- 通院
- 7回(24,420円)
- 治療内容
- 7回の通院で、ウイルス検査などの検査や投薬を行いました。
- 合計治療費
- 24,420円
胃腸炎
- 入院
- 3日間(58,450円)
- 治療内容
- 4日間の入院で、血液検査などの検査や投薬を行いました。
- 合計治療費
- 58,450円
消化管内異物
- 通院
- 2回(18,500円)
- 手術
- 1回(63,000円)
- 入院
- 3日間(41,000円)
- 治療内容
- 1回の通院で検査などを行い、後日に手術と入院を4日間しました。その後、経過観察で通院を1回しました。
- 合計治療費
- 112,500円
- ※こちらの治療費例は一例です。平均・水準を示すものではありません。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なります。あくまで参考情報としてご利用ください。
猫の保険の必要性
猫の保険は、猫との生活の中で、どのような必要性があるのでしょうか?ここでは、「猫の保険の必要性」について、FPCの獣医師の考えを紹介します。
猫は室内飼いが勧められていることもあり、基本的には室内で過ごしているというネコちゃんが多いのではないでしょうか。しかし、室内で過ごしているからといって、ケガや病気のリスクがゼロというわけではありません。
例えば、『猫の治療費はどれくらい?通院・入院・手術の治療費例』で紹介した「誤飲」は室内でも起きてしまう事故のひとつで、治療に手術や入院が必要になった場合、治療に高額な費用がかかることもあります。こうした時の費用の一部をカバーし費用負担を軽減するのが、ペット保険の役割です。万が一に備えて、ペット保険に加入しておくことで、治療費への不安を軽減させることができると考えています。
猫の習性にも注意
猫は具合が悪くなると、隅に隠れて姿をみせなくなったりすることがよくあります。これは、猫の野生としての習性の名残といわれています。おとなしくしているなと思っていたら、いつのまにか症状が進行してしまっていたということもあるので注意が必要です。
また、犬と違い、出された食事を1回で食べきらず、少量ずつ時間を決めずに食べる猫も多くいます。そして、ほとんどの猫で、犬のように散歩に行き排泄をする習慣もありません。健康管理に大切な食事や排泄時の様子、その内容などの小さな変化を、特に多頭飼育の家庭では、把握しづらいことがあります。 そのため、日頃から猫の様子を観察し、少しでも異変があればすぐに動物病院を受診することが大切です。 ペット保険に加入しておくことで、治療費への不安を軽減させることができれば、より気軽に動物病院を受診できるようになり、早期発見・早期治療にも繋がると考えています。
猫の保険を選ぶポイント
ペット保険にはさまざまなタイプがありますが、ついつい補償限度額の大きさや保険料の安さに目が行きがちではないでしょうか。
補償限度額の大きさや保険料の安さも大切ですが、お客さま自身が「ペット保険に何を求めているのか」「補償内容や保険料等は自身のニーズに合っているか」をしっかりと意識・確認して選ぶことが大切だと考えています。ここでは、FPCの獣医師が考える「ペット保険を選ぶポイント」を紹介します。
補償内容
ネコちゃんの場合、尿路結石などの泌尿器系疾患、誤飲や落下等の万が一の事故や猫種によってかかりやすいとされる傷病への備えとして、ペット保険への加入を検討されている方も多いのではないでしょうか。
ペット保険は「どんなものでも無制限に補償する」というものではありません。補償を受けられる限度回数や限度金額、補償割合等もペット保険によってさまざまです。思いがけずネコちゃんが外に出てしまい、けがをしてしまった場合や泌尿器疾患などでは、連日の通院が必要になったり、通院が長引いたりすることもあります。こうしたリスクへの備えを考えられている場合は、通院補償の手厚さがポイントの一つになると思います。
また、ペット保険では、補償対象外となる項目が定められており、お客さまが備えたいと考える傷病が補償対象外に設定されている場合もあるかもしれません。補償対象外項目は、ホームページや重要事項説明書等に記載されていますので、あらかじめ確認し、ご自身のニーズにあった補償内容かを確認しましょう。
保険料
一般的に、保険料は年齢に応じて変動しますが、どのような条件で、どれくらい変動するのかはペット保険によって異なります。加入時の保険料はもちろんですが、長期での加入を念頭に置かれている場合、継続するときに無理のない保険料であるか確認しておくことも大切です。
加入できる年齢
ペット保険には、新規加入時の年齢制限があり、新規で加入できる年齢を過ぎてしまうと、いくら健康であっても加入することができないため、「今ペット保険は必要ないかな」と思われた方や「興味はあるが、もう少し先でいいかな」と加入を見送られる方もペット保険の年齢制限を確認しておくことをお勧めします。