電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 猫の病気事典
  3. 臍ヘルニア・そ径ヘルニア

臍ヘルニア・そ径ヘルニア

臍ヘルニア・そ径ヘルニア

猫の臍ヘルニア・そ径ヘルニアとは

ヘルニアとは、体内の隙間や裂け目などから、本来あるべき場所を外れて、臓器などが飛び出した状態のことを指します。
臍ヘルニア(さいヘルニア、へそヘルニア)は、いわゆる「でべそ」で、臍の部分の筋膜が閉じず、裂け目があり、そこから脂肪や臓器などがはみ出ます。
腹圧でより出てくるので、仰向けでは分からず、普通に立つと分かるということもあります。
そ径ヘルニアは、そ径部(内ももの足の付け根部分)で、筋膜に裂け目があり、腹圧がかかると特に、その裂け目から脂肪や臓器などがはみ出ることをいいます。

猫の臍ヘルニア・そ径ヘルニアの症状

臍ヘルニアやそ径ヘルニアの症状は、臍や内ももの足の付け根にふくらみが確認できます。
通常はふくらみを指で穴の中に押し戻すことができます。

穴から出た臓器が戻らなくなった状態のヘルニアを、嵌頓(かんとん)ヘルニアといいます。
嵌頓状態になると、穴から出ている腸などの臓器や血管がヘルニアの穴に締め付けられ、血流が途切れる、臓器が閉塞状態になるなどします。
どの臓器でも、壊死(細胞が死んでしまう)が起こったり、腸では腸閉塞、膀胱では排尿障害などが起こったりします。

※膀胱の嵌頓状態により排尿できなくなった場合については、「猫の尿道閉塞」をご参照ください。

この状態になると、強い痛みや発熱、元気や食欲の低下などが起こり、命を脅かす危険があります。

猫の臍ヘルニア・そ径ヘルニアの原因

臍ヘルニア・そ径ヘルニアは、本来閉じるはずの穴が閉じず、生まれつき開いている先天性であることも多いです。
交通事故により外力がかかり、そ径ヘルニアになってしまうことも猫ではよく見られます。

臍ヘルニア・そ径ヘルニアの検査は以下のようなものがあります。

<臍ヘルニア・そ径ヘルニアの検査>

触診 血液検査 X線検査(造影検査も含む) 超音波検査 など

穴から出ている部分がそれほど多くなく、指で押すと戻り、症状もないという場合は、触診のみで診断でき、その先の方針を獣医師と相談することになります。

ただ、臓器や血管を含む部分が出ており、穴に戻らない、痛みがあるなど、嵌頓(かんとん)状態になっている場合は、 全身の状態の把握 出ている臓器の確認 膀胱が出ている場合は、排尿状況の確認やカテーテル(医療用の細い管)での導尿 などを行い、状態や状況が許せば、緊急的な手術をすることになる場合もあります。

必要であれば上記以外の検査も行われます。

猫の臍ヘルニア・そ径ヘルニアの予防方法

臍ヘルニア・そ径ヘルニアの予防方法は、基本的にはありません。
ただ、そ径ヘルニアは交通事故で引き起こされることがあるので、室内飼育を行うことで交通事故が原因となることは防げます。
臍ヘルニア・そ径ヘルニアは、早めに気付くことが大切です。
日頃から体を触り、異常がないかチェックしてみましょう。

猫が臍ヘルニア・そ径ヘルニアになってしまったら

臍ヘルニア・そ径ヘルニアの治療は、出ている脂肪や内臓を腹腔内に戻し、穴を縫合して閉じる外科手術です。
臍ヘルニアやそ径ヘルニアは、避妊や去勢手術前に発見されれば、同時に手術されることが多いです。
ヘルニアの穴が大きい場合、医療用のメッシュなどを用いて整復することもあります。

また、嵌頓(かんとん)ヘルニアの状態になり、出ている血管や臓器が壊死してしまっている場合は、その部分の切除が必要です。
そこまで進行してしまっていると、手術を行っても予断を許さず、命が助からないこともあります。

そ径ヘルニアでは、部位として、腸や膀胱、子宮などの臓器が出やすいので、指で押せば戻る状態でも、そ径ヘルニアを発見したら早めの整復手術がすすめられています。
臍ヘルニア・そ径ヘルニアは、手術後再発することもあります。
手術後も体を触り、再発がないかチェックしましょう。

臍ヘルニア・そ径ヘルニアが見つかったら、動物病院で相談してみましょう。

他のヘルニアの病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。