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人間にとってマッサージは気持ちのいいもので、リラックスできるだけでなく、血行促進や新陳代謝を高めるなど、病気の予防や体の調子を整える効果があると言われています。
猫にとっては、マッサージはどうなのでしょうか?

猫にマッサージは必要?
スキンシップとしてのマッサージは必要!
猫は、基本的には非常にマイペースな行動を取ります。飼い主との関係も友達感覚に近いと言われており、つかず離れずの関係がベストです。
とはいえ、元気で健康的な生活を送るためには、普段から適度に触れあい、飼い主による体の状態の観察を習慣づけることが大切です。
日常生活において、愛猫との信頼関係の構築や絆を深める「スキンシップ」のひとつとして、撫でる、触るといったソフトなマッサージを取り入れてみましょう。
マッサージの目的は?
あくまでも、スキンシップが目的
健康のためのマッサージだと、ツボ押し、凝りをほぐすなどが目的になってしまいがちです。
しかし、人間とは異なり、凝りをほぐす、病気を予防する、老廃物を排出するなどの効果を期待して本格的なマッサージをおこなう必要はありません。
マッサージという飼い主とのスキンシップによって、猫が本当にリラックスし、飼い主とのよい時間を過ごせることが、何よりも大切なことです。
あくまでも「スキンシップ」のひとつとして、無理なく続けていきましょう。
日頃から触れて観察することが大事
愛猫が元気で健康的な生活を送るうえでは、日頃からの体調管理や体の状態の観察が大事です。
そのため、小さいときから、声を掛けながら撫でてあげたり、シャンプーやブラッシング、マッサージで体を触ったりするなど、日常生活において愛猫の毛、皮膚、目、口、耳などの体の状態をよく観察していきましょう。
マッサージのやり方は?
マッサージは、あくまでもコミュニケーションを深めるためのスキンシップとして、優しく、丁寧におこなうことが大切です。
ツボやテクニックなどにあまりこだわりすぎず、猫の喜ぶポイントや反応を探りながら、ソフトにマッサージをおこないましょう。
いつが良い?
基本的に、猫の機嫌の良いタイミングを見計らい、リラックスできる状態で行いましょう。
ごろんと床に横になっている、飼い主に近づいてすり寄ってくるなどは、絶好のチャンスです。
どこを触ると良い?
一般的に、猫が触られて喜ぶポイントは、
- 顔まわり(頬、あご、耳の後ろあたり)
- 肩や首、背中にかけて
- 前足、後足
と言われています。
揉みほぐす、指圧するというよりは、指の腹を使って、毛を撫でたり、体をさすったり、軽く押したり、つまんだり、といったように、優しく丁寧に行いましょう。
そして肉球ですが、プニプニしていて、つい触りたくなりますよね。
しかし、猫の肉球は神経が集中していて敏感な部分でもあり、触られることに好き嫌いがわかれるようです。
反応を見ながら肉球に触れ、猫が嫌がるようであれば、残念ですが肉球をマッサージするのはいったん諦めましょう。
体の状態を触って観察
日常生活で、定期的に猫に触れることで、体の小さな異変に気付くことができます。
マッサージをしながら、毛並みの調子、皮膚の張りや状態、体温の変化、触れて嫌がるところや痛がるところ、腫瘍のようなものが無いか、気にして観察してあげましょう。
小さな異変に気付くことで、体調不良や病気の早期発見に繋がります。

マッサージの注意点
体調や反応をよく見る
本格的なツボ押しや激しい揉み方は、痛みを伴うだけでなく体調が悪くなるなど、悪影響を生じさせるとともに、リラックスどころか逆に強いストレスを引き起こします。
強いマッサージは避け、猫の体調や様子をしっかりと確認しながら優しく、丁寧に、撫でていきましょう。
無理強いはせず、猫が少しでも嫌がるそぶりを見せた場合は、直ちにやめましょう。
また、体調が悪い、体に異変があるなどの場合は、マッサージによって悪化することも考えられます。気になるところがあれば獣医師に相談してみましょう。
アロマオイルは厳禁
良い香りでリラックスしてもらいたいからと、アロマオイルを使いたくなるかもしれません。しかし、猫はもともと匂いに敏感であり、強い香りを付けられることを嫌う猫の方が多いです。
また、オイルの成分によっては猫の体内で分解できず、中毒を起こす可能性もありますので、絶対に使わないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
猫にとって、健康維持、病気の予防のための本格的なマッサージは基本的には必要ありませんが、猫と飼い主のスキンシップとして、マッサージはとても有効です。
また、日頃から体を触り、愛猫の体の状態をよく観察することで、元気で健康的な生活を起こることに繋がります。
あくまでも猫のタイミングに合わせて、無理なく、楽しく、スキンシップのひとつとしてマッサージをやってみましょう。
体調が悪い、体に異変がある、持病や気になるところがある場合は、マッサージによって悪化することも考えられます。気になるところがあれば、獣医師に相談してみましょう。