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ペットのお手入れの一つに耳掃除がありますが、猫に耳掃除は必要でしょうか?
猫の耳は外耳道がL字型に折れ曲がっており、また通気も悪いので、耳のトラブルが心配になります。
このため、マメな耳掃除が必要と思われがちですが、耳掃除というよりはむしろ定期的な耳のチェックの方が大切です。
正しい耳のお手入れ方法を見ていきましょう。

猫に耳掃除は必要?
結論から言うと、猫にとって頻繁な耳掃除は必要ありません。
定期的に耳の状態をチェックして、汚れが気になった時だけ、耳の中の見える範囲を優しく拭いてあげる程度で十分です。
汚れてもいないのに頻繁に耳掃除をしたり、力を入れてゴシゴシこすったり、奥まで拭こうとしたり…。
きれいにしようとすればするほど、かえってデリケートな猫の耳を傷つけることになります。
猫の耳のお手入れ方法は?
まずは耳の状態のチェックから
耳掃除をする、というよりは、まずは耳の状態を定期的にチェックすることを心がけましょう。
チェックは1週間に1回ペース
1週間に1回、定期的に耳の状態を確認し、汚れが目立つなど気になるときだけ耳掃除をするかどうか判断しましょう。
いつもと違う場合は要注意
定期的に耳の状態をチェックすることで、愛猫の耳のいつもと違う変化にも早く気づいてあげられます。
耳の臭いがきつかったり、耳をしきりにかいている場合は、外耳炎などの疑いもあるので動物病院へ行きましょう。
例えば外耳炎であれば以下のような症状が見られます。
- 耳垢が増える
- 耳の穴の中や周りが赤くなる、腫れる
- 耳がくさい
- 耳垢が増える
- 耳から膿が出る
- 耳をひっきりなしにかく
- 頭を振る
など

耳掃除をする場合のやり方や注意点
定期的に耳の状態をチェックして、汚れが目立つなど気になるときは、以下のように耳掃除を実施しましょう。
コットンやガーゼ、ペット用のウェットシートを使う
水で湿らせたコットンやガーゼ、ペット用のウェットシートなどを使い、優しく耳の中の見える範囲だけを拭き取るようにします。
猫の耳の内側はとてもデリケートなので、以下の点に注意しましょう。
- ゴシゴシと強くこすったり、やりすぎないように。
- 奥まで無理に拭こうとせず、見える範囲に留めて。
綿棒や耳洗浄は行わない
綿棒などを使って耳の奥まで掃除を行うと外耳道の粘膜が傷つき、外耳炎を引き起こしたりさらに悪化させたりする可能性があります。
また、専用の洗浄液を使った耳洗浄の方法もありますが、猫では斜頸やふらつきが出る場合がありますので、家庭では行わないようにしましょう。
まとめ
猫の耳は、耳掃除をメインに行うというよりは、まずは定期的に耳の状態をチェックして病気を予防することがポイントとなります。
日頃からこまめな耳の観察(耳垢の量や色、様子、耳の臭いなど)を目的に、耳をチェックするようにしましょう。
愛猫の体のお手入れの一環として、ブラッシングやマッサージのタイミングで耳をチェックすることを習慣にすると、無理なく続けられます。
汚れが気になった時には、優しく見える範囲だけを拭き取るようにして、デリケートな猫の耳を傷つけないように丁寧にケアしていきましょう。
耳をかゆがる、耳が赤い、耳がくさいなどの症状がみられたら、早めに動物病院を受診しましょう。