電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 犬の病気事典
  3. エナメル質の形成不全

エナメル質の形成不全

エナメル質の形成不全

犬のエナメル質形成不全とは

歯は、一番内側に象牙質があり、神経や血管を守っています。
歯茎から出ている歯の表面をおおっているのがエナメル質です。
歯茎に隠れている歯根(歯の根元)の部分では、象牙質の外側にセメント質という層があります。


<歯の模式図>

歯の模式図

エナメル質形成不全とは、歯の表面のエナメル質の形成が阻害され、十分に発達しなかった状態です。


小さい範囲で起こることもあれば、全体的に起こることもあります。

犬のエナメル質形成不全の症状

エナメル質形成不全の歯では、歯の表面に粗い凹凸があります。


そのため、表面は色素が沈着しやすく、歯垢や歯石が付着しやすくなります。


また、エナメル質が十分でない部分は、象牙質が硬いエナメル質で守られていないので、折れたり欠けたりしやすいです。


<エナメル質形成不全の症状>

・歯の色が異常(茶色などに変色)
・歯石や歯垢が付きやすい
・歯がもろい(すり減りやすい、折れやすい)
・歯の表面がざらざらしている
・知覚過敏
など


エナメル質形成不全はごく一部に限られる例もあれば、歯全体に及ぶ例もみられます。


また、歯根の形成不全なども同時に起きることがあります。

犬のエナメル質形成不全の原因

エナメル質形成不全の原因はさまざまなものがありますが、どれもエナメル質が形成される1~4カ月の間に形成を阻害します。


高熱の出る疾患や感染症(特にジステンパーウイルス感染症)、歯を強く打ち付ける、栄養不良などが要因となります。


犬のエナメル質形成不全の原因は、以下のようなものがあります。


<エナメル質形成不全の原因>

・発熱
・ウイルス疾患
 -ジステンパーウイルス感染症
 -パルボウイルス感染症
  など
・外傷
・栄養障害
・遺伝(家族性)
など


遺伝が原因とされるエナメル質形成不全では、イタリアン・グレーハウンドがよく知られています。

遺伝によるエナメル質形成不全で、遺伝子変異部位が特定されている犬種は、
・イタリアン・グレーハウンド
・パーソン・ラッセル・テリア
・秋田犬
などが挙げられます。


エナメル質形成不全の検査は、以下のようなものがあります。


<エナメル質形成不全の検査>

・器具を使った触診や視診
・X線検査
など

犬のエナメル質形成不全の予防方法

犬のエナメル質形成不全の、はっきりした予防方法はありません。


ただ、子犬がジステンパーウイルス感染症にかかると、エナメル質形成不全になることがあります。
そのため、適切な時期にしっかりとワクチンを受けることで、避けられる場合もあるかもしれません。


エナメル質形成不全の歯は、歯垢や歯石が付きやすく、折れやすいので、歯磨きなどのホームケアを継続しましょう。


また、蹄(ひづめ)などの硬いものを与えると、正常な歯でも、折れてしまうことが多いです。


エナメル質形成不全の犬には特に、必要以上に硬い噛むものを与えないように気を付けましょう。

犬がエナメル質形成不全になってしまったら

エナメル質形成不全の治療は、一般的に、歯の表面を保護材でおおいます。


ただ、どの病院にも必要な設備がそろっているわけではないので、歯科専門医や設備のある病院に紹介されることもあります。


エナメル形成不全の犬は、家庭での日頃のケアが非常に大切です。


歯垢や歯石の付着を防ぐ歯のブラッシング(歯磨き)や、硬いものを噛ませないという対処が継続的に必要になります。


歯の色がおかしいなど、違和感があれば、動物病院に連れて行き、気軽に相談してみましょう。

他の歯・口腔の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。