天疱瘡 - 猫の症状|犬・猫のペット保険選びならFPCのペット保険

天疱瘡

猫の天疱瘡とは

天疱瘡(てんぽうそう)とは、免疫の異常が引き起こす皮膚疾患です。
自分の体内の成分を、自分の免疫システムが攻撃してしまうことで起こります。


主に皮膚や粘膜などに症状が現れますが、いくつかの型があり、症状も異なります。


なお、猫での天疱瘡の発症は、犬に比べてまれであり、あまりありません。

猫の天疱瘡の症状

天疱瘡は、免疫の異常が起こる場所により、いくつかのタイプに分けられます。


天疱瘡の分類分けによる主なタイプは、以下のようなものがあります。

<天疱瘡の主な分類>

・落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう)
・尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)
・紅斑性天疱瘡(こうはんせいてんぽうそう)
など


これらは、自己免疫の標的となる部位や症状の出る範囲が異なったりします。


これらの各説明は以下の通りです。


●落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう)

落葉状天疱瘡は、天疱瘡の中でも最も一般的なものです。


落葉状天疱瘡の特徴は皮膚に病変が見られることです。


落葉状天疱瘡では、鼻筋、目の周囲、耳にかさぶたや膿疱(のうほう:膿を含んだ発疹)、赤みなどが現れます。
落葉状天疱瘡の初期には、顔面での症状が見られることが多いです。


顔面以外にも、ときに腹部など体に見られます。
また、足や肉球の角質が厚くなることもあります。


●尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)

尋常性天疱瘡では、落葉性天疱瘡よりも深い部位が自己免疫の標的となります。


そのため、より上層の細胞が剥がれ落ちる落葉状天疱瘡に対し、尋常性天疱瘡では、表皮が剥がれる(びらん)こともあります。


尋常性天疱瘡では、粘膜と表皮の両方で症状が認められることが特徴的です。


粘膜、皮膚、粘膜と皮膚の境界部に症状が現れます。
粘膜部は、口唇や歯茎などの口腔内の粘膜や、肛門、外陰部の粘膜にびらんが見られます。


尋常性天疱瘡では、口腔内の粘膜に病変ができ、食欲不振や食べることが難しくなる猫もいます。


まれに、体が衰弱し、命を落とすこともあります。


●紅斑性天疱瘡(こうはんせいてんぽうそう)

紅斑性天疱瘡は、落葉状天疱瘡の症状に似ています。

ただ、落葉状天疱瘡では、全身的に症状が現れることがある一方、紅斑性天疱瘡では症状が現れる部位が限られます。


紅斑性天疱瘡の症状は顔面に現れます。


なお、猫や犬での紅斑性天疱瘡の発症はまれです。

猫の天疱瘡の原因

天疱瘡の原因は、大まかにいうと、自己免疫の異常により、自分の免疫システムが自分の体の組織に対して、攻撃してしまうことによります。


抗体といって、本来は、細菌やウイルスなど、外界からの異物それぞれに対して産生され、攻撃・排除する免疫システムがあります。
しかし、天疱瘡では、自分の体の成分が攻撃対象と認識され、抗体が作られてしまいます。


具体的には、細胞同士がつながっている部分のデスモグレインというたんぱく質を標的として、抗体が作られ攻撃されます。


天疱瘡の検査には以下のようなものがあります。

<天疱瘡の検査>

・視診
・皮膚検査
 -膿疱の内容物の細胞診※1など
・細菌培養・感受性検査※2
・生検/病理組織検査※3
など

※1:細胞診とは、採材した検体(膿など)を顕微鏡下で観察する検査

※2:細菌培養・感受性検査とは、検体内での細菌増殖の有無、増殖している細菌の種類や有効な抗生剤の特定をする検査

※3:生検/病理組織検査とは、皮膚の一部を採取して、組織を顕微鏡で観察し、皮膚の状態をみたり、診断を付けたりする検査


皮膚検査は、感染などの皮膚での異常を検出するため、細胞診だけでなく、一般的な複数の検査が行われます。


他には、免疫学的検査という特殊検査もあります。

免疫学的検査とは、生検で採取した組織に免疫染色という特殊な染色を施します。
そして、顕微鏡下で天疱瘡に関わる抗体の有無を確認する検査です。

猫では検出率が犬よりも低く、陰性でも天疱瘡の可能性は除外できません。


天疱瘡は、二次感染が起こっていなければ、壊れていない膿疱の中の膿に、細菌は見られません。

代わりに、細胞同士しっかりと接着できなかった上皮の細胞と、炎症細胞がみられます。
これは、天疱瘡の検査での特徴的な所見です。


しかし、二次感染が起こっている場合は、膿皮症を併発しており、判断が難しい場合があります。


天疱瘡の症状から、天疱瘡の他にも、感染や腫瘍、他の自己免疫疾患なども疑われます。
猫免疫不全ウイルス感染症(FIV)猫白血病ウイルス感染症(FeLV)の検査や、他の自己免疫疾患の検査などの血液検査、画像検査などを行うことがあります。

猫の天疱瘡の予防方法

猫の天疱瘡の明確な予防方法はありません。


かさぶたや皮膚症状、あるいは粘膜に赤みやびらんなどがある場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

猫が天疱瘡になってしまったら

天疱瘡では、異常な免疫反応を抑えるため、免疫抑制剤による治療を行います。


長期的に投薬する必要があるので、病気の時期や状態により使い分けたり、複数の薬剤を使用したりすることもあります。


治療を開始したら、定期的に診察を行い、薬の効果などをみます。

薬の量の調節、変更や併用などを決定していきます。


さらに、天疱瘡により、全身の状態が低下しているときは、輸液療法などで、改善を行います。

<天疱瘡の主な治療>

・免疫抑制剤
・抗生剤
など


治療開始後の状態により、免疫抑制剤を徐々に減らしていったり、投薬を中止したりすることもありますが、それに伴い再発することも多いです。


なかなか治りにくい皮膚症状も含め、異常がみられたら早めに動物病院に連れて行きましょう。

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