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鉤虫症

鉤虫症

猫の鉤虫症とは

鉤虫(こうちゅう)とは、消化管内寄生虫で、猫に寄生します。


なお、鉤虫は犬にも寄生し、猫では猫鉤虫、犬では犬鉤虫が寄生します。
猫鉤虫の虫体や虫卵の形態は、犬鉤虫とよく似通っています。


猫鉤虫の虫卵の大きさは、約65×40 μmほどで、肉眼で確認することができません。
透明の薄い卵殻を持つ楕円形の虫卵で、犬鉤虫の虫卵と判別は非常に難しいです。


猫鉤虫の成虫は、体長が1~1.5 cmほどで、口にかぎ状の歯のようなものがあることが特徴的です。


最終的に宿主の小腸の粘膜にかみついて寄生します。

猫の鉤虫症の症状

鉤虫は小腸に寄生し、粘膜にかみついて吸血します。


そのため、貧血や消化器障害が起こります。
重度感染した猫では、貧血などで命が脅かされることもあります。


軽度の鉤虫症では、症状はほとんど現れません。


猫の鉤虫症の症状は以下のようなものがあります。


<鉤虫症の症状>

・貧血
・体重減少
・食欲低下
など

猫の鉤虫症の原因

猫の鉤虫の感染経路は、経皮感染、経口感染が挙げられます。


鉤虫は糞便中に虫卵が排泄されると、土壌中で成長します。
通常、7~10日かけて、感染可能な段階の幼虫になります。


経皮感染とは、感染幼虫が皮膚を通して体内に侵入し、感染します。


経皮感染では、皮膚の中にもぐりこみ、血流に乗ります。
それから肝臓、心臓、肺、気管の順に移動し、気管から食道、胃内へと到達します。
そして、最終的に小腸で寄生します。


経口感染は、感染幼虫が口から入る経路です。
口から入った感染幼虫は、宿主の胃や小腸上部にとどまり、成虫にまで成長します。
その後、小腸に侵入しなおし、粘膜にかみついて吸血します。


ネズミの中で鉤虫が感染幼虫に成長し、それを食べた猫が鉤虫症に感染することもあります。


鉤虫症は糞便検査を行い、虫卵を検出します。


鉤虫卵を検出する糞便検査として、主に浮遊法が挙げられます。


通常、簡易的に行われる糞便検査は、直接法といって、少量の糞便をそのままスライド(ガラス板)上で少量の生理食塩水と混ぜ、顕微鏡で観察します。


浮遊法では、飽和食塩水や試験管などを使用して、虫卵を浮かせ観察します。
軽い虫卵の検出には、浮遊法が適しており、鉤虫卵の虫卵も軽めなので、浮遊法が使用されます。


使用する糞便量も直接法に比べ多いので、検出率が上がります。


ただ、鉤虫に感染していても、糞便検査で検出されないこともあり、日を改めて複数回検査が行われることもあります。


さらに、貧血や食欲不振などがある場合には、他の大きな病気が隠れている恐れもあるので、血液検査など必要な検査が行われます。

猫の鉤虫症の予防方法

同居猫が感染していない限り、感染するとすれば、屋外である可能性が高いので、室内飼育が感染機会を減らすことになるかもしれません。


保護した猫を飼育するときや屋外に出る猫では、糞便検査を行い、鉤虫も含め他の寄生虫がいないか検査をすることが大切です。


また、いつもと違う様子が見られたら、動物病院に連れて行きましょう。

猫が鉤虫症になってしまったら

猫が鉤虫症になったら、鉤虫に対する駆虫薬を投与します。


投与した後にしっかり効いているかどうか、再度診察で糞便検査を行い、確認することもあります。


重度感染で、貧血や消化器症状がみられた場合は、鉤虫の駆除を行いながら、それぞれの症状に対する治療を行います。


おかしい様子があれば、診察を受けましょう。

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