電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 猫の病気事典
  3. ひも状異物の誤飲

ひも状異物の誤飲

ひも状異物の誤飲

猫のひも状異物の誤飲とは

誤飲における異物とは、飲み物や食べ物でない物や、食べ物であっても物理的に健康被害をもたらすものなどを含みます。
猫は一般的に犬よりも異物の誤飲は少ないですが、猫で多くみられ、危険性の高い誤飲の原因として、ひも状異物があります。

ひも状異物の具体的な例として、 おもちゃについているひも 靴ひも 袋のひも などが挙げられます。

ひも状の物は猫が喜んで遊ぶので、飼い主様が危険性を知らずに与えてしまうこともあります。

ひも状の異物を誤飲した猫では、口の中または肛門に糸やひもが出ていることが見られる場合がありますが、引っ張らずに、すぐに動物病院を受診しましょう。
これは、ひも状異物が消化管に引っかかったり、消化管に埋まったりしていると、ひもを引っ張ることで、消化管穿孔(せんこう:穴が開く)が起こり、状態が急激に悪化する可能性があり、非常に危険性が高いためです。

猫のひも状異物の誤飲の症状

ひも状異物を誤飲したときの症状は、以下のようなものが多いです。

<ひも状異物を誤飲したときの症状>

食欲不振 嘔吐 元気がない ぐったりしている など

飼い主様が知らないうちに、ひも状異物を飲み込んでしまっていることもあります。

猫のひも状異物の誤飲の原因

猫はひも状の物をおもちゃにしてよく遊びます。
遊んだり口の中に入れたりしている間に、飲み込んでしまうことが多いです。

ひも状異物は、消化管症状や元気・食欲の低下で受診することが多いので、その症状を現すような疾患に対し、検査します。
ひも状異物の誤飲が分かっていれば、全身的な検査で状態を把握し、すぐに対処が行われます。

<ひも状異物で行われる検査>

口の中をのどや舌の付け根まで目視で確認 血液検査 X線検査(造影検査を含む) 超音波検査 内視鏡検査 試験開腹 など

ひも状異物を誤飲したことが分かっている場合は、時間の経過や猫の状態にもよりますが、内視鏡などにより、ひも状異物を取り出す、あるいは必要であれば開腹手術を行うことになります。
ひも状異物を誤飲したことが分かっていなければ、消化管内異物も含め、さまざまな疾患の可能性を調べる必要があります。
さらに、消化管の状態や全身の状態を把握するためにも、全身的な検査(場合によっては日を改めて再検査)を行います。

消化管内に異物がある場合、金属はX線検査に写ることが多いですが、ひもやゴム、布などX線には写らない物質があります。
超音波検査でも、糸やひもなどははっきりと判断することが非常に難しいです。
ただ、確定診断にはなりませんが、腸にひも状異物が流れている場合、特徴的な像を示すこともあります。

はっきりとわからない場合は、全身麻酔下で内視鏡や開腹手術を行い、異常がないかを調べるしかない場合も出てきます。
ひも状異物が腸に埋まっていたり、腸閉塞を起こしていたりする場合は、ひも状異物が自然に排泄されるということはなく、緊急的な開腹手術によるひも状異物の摘出が必要になります。
消化管に穴が開いたり、広範囲が壊死(えし)したりしていて、腹膜炎や敗血症に陥っている場合は、手術を行っても経過が厳しいことも多いです。

猫のひも状異物の誤飲の予防方法

猫のひも状異物の誤飲を予防する方法は、 ひも状の物の管理をしっかりし、飼い主様が見ていないときに猫が触れないようにする 猫がひも状のおもちゃなどで遊ぶ場合は、口に入れて飲み込まないように見ておく 糸、毛糸、靴ひもなどをおもちゃとして与えっぱなしにしない などがあります。

飼い主様が、猫にとってひも状の異物の誤飲は大変危険だということを知り、対策をすることが重要になります。

さらに、食欲がない、嘔吐するなど、異常があれば動物病院を受診しましょう。
治療しても症状が変わらない、または悪化するようなら、再度診察を受けることが重要です。

猫がひも状異物の誤飲になってしまったら

誤飲直後などでひも状異物が消化管の組織に埋まらずに、胃内までにとどまっている場合、内視鏡で摘出できます。

内視鏡での摘出ができない場合は、開腹手術を行います。
ひも状異物は、消化管に埋まっていることが多く、引っ張ると消化管が破れる可能性があります。
そのため、通常の消化管内異物と異なり、複数カ所を切開し、ひも状異物を分けて取り出します。
消化管が壊死している場合、その部分を切除する必要があります。

ひも状異物の誤飲は、猫が非常に危険な状態になりえます。
そのため、猫がひも状異物の誤飲をしないよう、しっかりと管理をすることが大切です。
猫に異常がある場合は、動物病院を早めに受診しましょう。

他のその他の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。