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犬の歯磨き方法は?歯磨きしないと歯周病に?

犬の歯磨き方法は?歯磨きしないと歯周病に?


犬も、人間と同様に、歯垢や歯石が付着します。そこから歯肉炎や歯周炎といった歯周病になることもあります。

2歳以上の犬の80%以上に歯周病の発生がみられるとも言われており、日ごろからのお手入れが欠かせません。

歯ブラシでの歯磨きをマスターし、歯周病の予防を心がけましょう。

犬に歯磨きは必要?

犬の唾液にはミネラルが多く含まれていて、歯垢と結びつくことで歯石になります。この歯石の表面はざらざらとして歯垢が付着しやすいため、いったん歯石が付着すると歯垢と歯石の沈着が拡大し、歯ぐきの炎症や不快な口臭に繋がります。

また、人間は歯石化するまでに20日ほどかかりますが、犬は3~5日ほどで歯石になると言われており、歯ぐきの炎症や不快な口臭を予防するためには、毎食後の歯磨きなどのお手入れがポイントとなってきます。

歯磨きをしないと病気になる?

歯周病は犬がかかりやすい病気のひとつとして知られています。犬にとって歯磨きは歯周病の予防になるのでしょうか。歯周病の原因や歯周病になった場合の治療法などをみていきましょう。

歯周病とは?

歯周病は、歯肉の炎症である「歯肉炎」と、歯肉炎が進行してより深い部分の歯周組織に病変が広がった「歯周炎」に分けられます。

いずれも、歯垢の中に潜む細菌によって引き起こされるものとされています。

適切な対応をせず、放置することで炎症が進みます。歯を支えているあごの骨まで炎症が進むと、歯は簡単に抜け落ちてしまいます。


● 歯周病の症状

 ・口臭がする

 ・歯石がついている

 ・歯茎が赤い、出血している

 ・歯がグラグラしている

 ・顔が腫れている

 ・鼻炎

一見歯周病とは関係がなさそうな「鼻炎」や「顔が腫れている」という症状も歯周病の症状のひとつです。

歯周病が進行すると、炎症により鼻腔に影響が及び鼻炎の原因となることがあります。一般的な治療に効果がみられない慢性鼻炎や鼻出血などは歯周病が原因のひとつです。

また、歯根部の炎症や感染が眼の下辺りまで広がり、眼の下が膿んで顔が腫れているような状態になります。少し腫れるだけのこともありますが、大きく膨らんだり穴が開いて膿が出てくることもあります。


● 歯垢と歯石の違い

歯垢は、細菌の塊で、口の中に入ってきた食べ物から栄養を吸収し増えていきます。歯垢の状態だと歯磨きで取り除くことが可能です。

歯石は、歯垢にカルシウムなどのミネラルが反応し、石灰化したものです。歯石の表面はざらざらとして歯垢が付きやすいため、さらに歯垢と歯石が増えていきます。


● 歯周病の治療

歯周病は歯周組織が徐々に破壊されていく進行性の病気のため、自然に治癒することはありません。一度破壊された歯周組織は治療をしても元の健康な状態には戻らないので、健康な歯を維持するためには軽度の状態で治療をすることが必要になります。

軽度な状態では、歯石除去(スケーリング)と歯周ポケット内の洗浄、ポリッシング(研磨)を行います。歯周病が進行している場合には歯の根元の洗浄処置を行うこともあり、中には永久歯の抜歯が必要になることもあります。


● 歯磨きは歯周病予防に効果も

歯周病予防のために飼い主ができることは、まず歯磨きをすることです。

歯垢は歯磨きで取り除くことができるため、歯垢の状態のうちに歯磨きで取り除くことが必要です。犬の口の中では、歯垢はわずか3~5日ほどで歯石になるといわれているため、こまめな歯磨きの必要性がわかります。

なお、歯石は歯磨きでは取り除くことができず、初期であれば人間の爪でこすって落とすこともできますが、進行している場合は病院で全身麻酔下での処置が必要になります。歯磨きは、歯周病の予防になると同時に歯周病が原因で起こる口臭の予防にも繋がります。

犬の歯磨きの方法は?

犬の歯磨きについて詳しくみていきましょう。


● 犬の歯磨きの頻度

毎食後歯磨きをすることが理想ですが、難しければ1日に1回を目指して行いましょう。歯垢は3日ほどで歯石になるため、最低でも3日に1回は行い歯垢を取り除きましょう。


● 犬の歯磨きの仕方

歯ブラシの使い方とあわせて歯磨きの方法をみていきましょう。

1.まずは口を触ることに慣れる練習から始めます。口の周りを触ることから始め、徐々に歯や歯茎に触れましょう。

2.いきなり歯ブラシを使うのではなく、歯を触ることに慣らせるためにガーゼを使用してみると良いかもしれません。指にガーゼを巻き、歯と歯茎の表面を優しくなでましょう。

3.触ることができたら次は歯ブラシを使っていきます。犬用の歯ブラシはさまざまなものが目的別に販売されているため、口に入りやすい大きさの歯ブラシを使い、触らせてくれる歯から磨きましょう。

4.歯を1本ずつ細かく歯ブラシを動かしながら磨きます。


犬の永久歯は全部で42本あり、 物を切り裂く時には犬歯、かみ砕く時には上あごの前臼歯(奥歯)と下あごの後臼歯を使うため、これらの歯は歯石が付きやすいです。歯垢の段階で取り除くためにもしっかりと磨いてあげましょう。

臼歯を磨く時はまず、口をめくり歯の外側から磨いていきます。上あごの大きい歯はしっかりとみがいてあげる必要があります。内側は軽く口を開けた状態で磨きます。


● 歯磨きを嫌がる場合の磨き方やコツ

歯磨きは、歯が生え始めた乳歯のころから始めることで早いうちから歯磨きに慣れ、習慣化させましょう。

口を触らせてくれたり、歯を1本触らせてくれたり、上手に磨かせてくれた時には褒めたりご褒美をあげるなど、歯磨きを楽しいことだと犬に思わせることで歯磨きへの抵抗感を減らすことができるでしょう。


歯ブラシ以外を使ってお口のケアをすることもできるので、歯ブラシが難しい場合にはそれ以外の方法で試してみても良いかもしれません。

歯ブラシ以外の歯磨きグッズは?

ガーゼや歯ブラシ以外にも、歯磨きに有効なグッズを紹介します。


● 歯磨きジェル

歯磨きをする時に使うことが多い歯磨きジェルですが、歯磨きをする時以外にも好みの味のジェルを指につけて舐めさせることで口周りに触りやすくなることがあります。お気に入りのジェルを見つけると、今後の口周りのケア時にも役に立ってくれるでしょう。


● 犬用の歯磨きシート

歯磨きシートは歯ブラシの前段階としても使いやすいものです。ガーゼと同様、歯磨きシートを手に取り、歯をこすって歯垢を取っていきましょう。

直接飼い主が手で触るので、歯ブラシよりも違和感がないかもしれません。


● 綿棒

歯ブラシを嫌がる子には、歯ブラシよりも小さい綿棒を使ってみるのもよいでしょう。歯と歯茎の境目をなでることで歯垢を取り除くことができます。


● 歯磨きガム

歯磨きガムを噛むことで、歯石除去、口内衛生、口臭抑制などの効果があるといわれています。ガムを与える時には歯石がつきやすい奥歯を狙い噛ませてあげると効果的です。


● 歯磨きおもちゃ(デンタルトイ)

歯磨きおもちゃを噛みながら遊ぶことで、歯の表面についている歯垢を落とすことができます。おもちゃに細菌が繁殖しないように清潔に保つということに注意が必要です。


その他にも、飲み水に混ぜるだけで口臭ケアができる用品も販売されていますが、すでに歯石がびっしりとついている場合や水を飲む量が少ない場合、ケア用品に含まれる成分によっては思ったような効果が見込めないこともあります。お口のケア用品を使う場合には、歯を傷つけては逆効果ですので、予め動物病院で相談をしてみたほうが良いでしょう。


また、今回ご紹介したいずれの場合も、歯ブラシを使った歯磨きの補助ケアとしてのものになります。歯ブラシと違い、磨かれないところも残るので、歯ブラシでの歯磨きの代わりとなるものではありません。やはり、最も効果の高い予防法は、毎日の歯ブラシを使ったブラッシングとなります。

自宅での歯磨きが難しい場合には、無理をせずに動物病院で歯のお手入れをしてもらいましょう。

まとめ

歯周病を防ぐためにも、毎日の歯磨きがとても大切です。

ただし、歯磨きは慣れが必要で、小さいころから訓練しておかないと嫌がります。まずはガーゼや歯磨きシートなどを使って、毎食後に歯を拭いてあげることから始めるとよいでしょう。

歯ぐきの炎症や口臭などが気になるといった場合には早めに動物病院を受診するようにし、症状が悪化することのないようにしてあげましょう。

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