尿崩症 - 猫の症状|犬・猫のペット保険選びならFPCのペット保険

尿崩症

猫の尿崩症とは

尿崩症(にょうほうしょう)とは、脳の下垂体(かすいたい)から分泌されるバソプレシンというホルモンが少なくなる、または機能しなくなることにより、病的に薄い尿が作られてしまう病気です。


バソプレシンは、脳の視床下部(ししょうかぶ)という部位で作られ、下垂体から分泌されます。

そして、腎臓に働きかけ、一度腎臓でろ過した水分の再吸収を促し(体内の水分保持)、尿の濃さを保つ働きがあります。


尿崩症では、バソプレシンの分泌が少なくなったり、バソプレシンへの腎臓の反応が低下したりします。

それにより、尿を作る過程での、体内への水分の再吸収が低下し、結果的に多量の薄い尿が作られます。


なお、猫での尿崩症は極めてまれです。


猫の尿崩症の症状

尿崩症では、病的な喉の渇きと多量の飲水、そして多量の排尿が特徴的です(多飲多尿)。


他の症状としては、食事よりも飲水をするようになることもあり、多量の水を飲むので嘔吐をします。

また、体重減少もみられます。


脳の視床下部や下垂体という部位に腫瘍などの障害がある場合は、神経症状が現れることもあります。

飲水ができない状況などにより、脱水が進むと、神経症状も重症化します。


尿崩症の症状は以下のようなものがみられます。


<尿崩症の症状>

・多飲多尿

・体重減少

・脱水

・うまく動けない

・環境の刺激に鈍くなる

・ぐったりしている

・けいれん

など


猫の尿崩症の原因

尿崩症は、尿を濃くし体内に水分の再吸収を促すバソプレシンというホルモンが足りない、またはうまく働かないことにより起こります。

バソプレシンは、脳の視床下部で産生、下垂体で分泌され、腎臓に働きかけることで作用します。


尿崩症の原因として、

・中枢性(ちゅうすうせい):脳の視床下部や下垂体の異常

・腎性(じんせい):腎臓の異常

が挙げられます。


●中枢性尿崩症

中枢性尿崩症では、バソプレシンを産生・分泌する視床下部や下垂体に何らかの異常があります。

原因の特定できない特発性(とくはつせい)も多いですが、腫瘍や外傷などが原因になる例もみられます。


●腎性尿崩症

猫の腎性尿崩症では、

甲状腺機能亢進症

腎盂腎炎

子宮蓄膿症

・肝臓病

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

・高または低カルシウム(Ca)血症

・ステロイド剤や利尿剤の投与

などの疾患により、腎臓のバソプレシンに対する反応が低下し、尿崩症になります。


尿崩症の原因は上記のようにさまざまなものが挙げられます。

各種検査を行い、疾患のあぶり出しや全身状態の把握をする必要があります。


尿崩症の検査は以下のようなものが行われます。


<尿崩症の検査>

・血液検査

・尿検査

・X線検査

・超音波検査

・各種ホルモン検査(必要であれば)

・CT検査/ MRI検査

・水制限試験

など


尿崩症の原因を特定するための特殊検査として、「水制限試験」という検査があります。


この検査では、獣医師の管理下で飲水量を段階的に減らし、それに対する体の反応を見て、尿崩症かを判断します。

猫の状態や他の検査の結果によっては、水制限試験を行うことが適切でない猫もいます。


また、水制限試験は、尿崩症の猫であれば、体内に水分が失われている状態でさらに水分を制限することになります。

そのため、脱水や腎障害など状態が著しく悪化する危険性があるので、慎重に行う必要があります。


この試験で尿崩症であることが分かれば、中枢性尿崩症の治療薬である酢酸デスモプレシンを投与し、中枢性か腎性かを判断します。

※酢酸デスモプレシンとは、バソプレシンと同じ作用を持つ中枢性尿崩症の治療薬


なお、酢酸デスモプレシンを投与し、改善するようなら中枢性尿崩症と判断できます。


ただ、水制限試験は上記のような危険性があることから、他の検査や症状などをみて、酢酸デスモプレシンの投与を先に行い、症状や体の状態の変化を見ることもあります。


獣医師とよく相談して、検査などを決めていきましょう。


猫の尿崩症の予防方法

猫の尿崩症の明確な予防方法はありません。


日ごろから飲水量や排泄状況を含めて、猫の様子をよく見ておくことが、病気の早期発見につながります。

もし可能であれば、1日の飲水量を把握できると、病的な多飲なのかが判断しやすいです。


ちなみに、猫で病的とされる飲水量の目安は、体重1kg当たり50mlといわれています。

(なお、犬での多飲の目安は、体重1kg当たり100ml)


ただ、多飲は精神的ストレスや気温なども大きく影響するので、状況や一定期間の飲水量から判断し、検査を進めていきます。

さらに、検査によっては、日や状況を変えて繰り返し行い、病気なのかを確かめていきます。


また、心がけることとしては、猫がいつでも自由に飲水できるようにしておき、水が切れないようにすることです。

水を飲めない状況に陥ると危険なので、注意しましょう。


尿崩症の奥に、他にも重大な疾患が隠れている可能性があります。

異常がみられたら早めに動物病院を受診しましょう。


猫の尿崩症になってしまったら

他の疾患などから誘発された腎性尿崩症では、原因と思われる投薬の中止や、原因となっている疾患の治療を行います。


尿を濃くするホルモンであるバソプレシンが不足している中枢性尿崩症では、バソプレシンと同様の作用がある酢酸デスモプレシンという薬を、点眼や点鼻、または経口で投与します。


原因によっては、投薬が生涯必要になることもあります。


尿崩症は、早期発見・早期治療が重要になります。

飲水量や尿量などおかしな様子が見られたら、動物病院に連れて行きましょう。


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