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コクシジウム症

コクシジウム症

犬のコクシジウム症とは

コクシジウムとは、脊椎動物の消化管に寄生する顕微鏡でしか見えないような小さな寄生虫です。


コクシジウムは牛、豚、ウサギ、鶏などさまざまな動物に寄生し、動物種により寄生するコクシジウムの種類も異なります。

犬や猫では主にイソスポラと呼ばれるコクシジウムが寄生します。


コクシジウムに感染する多くは子犬です。

コクシジウムが寄生すると卵型のオーシストが糞便中に排泄されます。主にその糞便中のオーシストが口に入ることで感染が起こります。

犬のコクシジウム症の症状

症状が現れないことも多いですが、下痢をすることがあります(血が混じることもある)。


基本的なコクシジウム症の症状は無症状や軽度の下痢などで、命に関わる状態にはならないのですが、非衛生的な環境にいる子犬や病気などで免疫が働かなくなっている犬では重症化し、血便がみられ衰弱し死に至ることもあります。


<コクシジウム症の症状>

・無症状も多い
・泥状または水溶性の下痢
・血の混じった下痢
など

犬のコクシジウム症の原因

コクシジウムに感染する主な経路は感染可能な状態のオーシストを口にすることです。


具体的には、散歩中にコクシジウムのオーシストが含まれる感染動物の糞便を食べてしてしまう、感染している同居犬の糞便を糞食または床や体などに付いた糞便中のオーシストを摂取してしまう、コクシジウムに感染している自分の糞便を食べ再感染が起きるなどの例が挙げられます。


また、感染可能なオーシストをネズミなどのげっ歯類が摂取すると、その体内で被鞘原虫(ユニゾイトシスト)が形成され、そのげっ歯類を犬が捕食して感染することもあります。


コクシジウムに感染するとオーシストが糞便に排出されるので、糞便検査でオーシストを検出します。

糞便検査の方法としては、直接法と浮遊法があります。


<コクシジウム症の検査>

・糞便検査(直接法)…少量の糞便をスライド(ガラス板)上で生理食塩水で薄め、顕微鏡で観察するもので、最も一般的な糞便検査の方法。
・糞便検査(浮遊法)…コクシジウムのオーシストなど軽いものを検出する際に使用される方法で、検体を遠心分離器にかけるなどの手順を踏み、オーシストの検出率を上げる。


糞便検査の他にも、元気がない、食欲がないなど全身的な症状がみられるような重症例では、体の状態を把握するために血液検査なども行われます。

犬のコクシジウム症の予防方法

コクシジウム症では確実な予防法はありませんが、散歩中などに他の動物の糞便を口にしたり、げっ歯類を食べたりすることのないように気を付ける必要があります。


また、感染動物の糞便中のオーシストが口に入ることで感染が広がっていきます。

よって感染動物の糞便をしっかりと処理し、その後消毒を行うことで再感染や感染拡大を防ぐことができます。

犬がコクシジウム症になってしまったら

犬のコクシジウム症の治療では、主にサルファ剤という種類の抗生剤が処方されます。サルファ剤はコクシジウムを根絶するわけではありませんが、コクシジウムの数を減少させ、残りは動物の免疫がコクシジウムの排除に働くのを待ちます。


ただし、げっ歯類を捕食することで感染する被鞘原虫(ユニゾイトシスト)に関しては駆虫薬が効きにくいです。


犬がコクシジウム症にかかってしまったら、治療だけでなく感染動物の糞便の適切な処理・消毒を行うことも大切になります。


また、コクシジウムの治療を行い下痢などの症状が治まっても、コクシジウムが排除しきれていないこともあります。しっかりと治療を行うと同時に、その後の糞便検査でコクシジウムがいないことを確認しましょう。


さらに、コクシジウム症が続き、腸からの栄養吸収不良が持続的に起こると、子犬では低血糖になる恐れもあります。子犬で下痢が起こった場合はすぐに動物病院を受診しましょう。


以下は治療費例のひとつです。


治療費例

治療期間:3週間
通院回数:5回
合計治療費用:14,847円
一通院当たりの治療費例:1,500~5,500円(診察料、糞便検査、内用薬)

※2016年1月~2017年12月末までの実際にあった請求事例になります。
※こちらに記載してある診療費は、あくまでも例を記載したものになります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なりますので、ご留意ください。


下痢などの異常がみられたら早めに動物病院を受診しましょう。

さらに、若齢犬はコクシジウム症にかかりやすく症状がみられないことも多いです。犬を迎えた際には寄生虫の感染がないかを糞便検査で確認することで潜在的な感染を発見できることがあります。

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