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停留睾丸

停留睾丸

犬の停留睾丸とは

睾丸(こうがん)とは精巣を指し、本来精巣は成長と共に腹腔内から陰のう(精巣の入っている袋)内に下りておさまります。それが一定期間を過ぎても精巣が陰のうまで下りていない状態のことを停留睾丸(ていりゅうこうがん)といいます。停留睾丸は、停留精巣、潜在精巣、陰睾(いんこう)といったさまざまな呼び名があります。


停留睾丸は腹腔内またはそ径部(内股の部分)にとどまります。

それ自体がすぐに病気を引き起こすわけではありませんが、将来的に精巣が腫瘍化する危険性が跳ね上がります。


停留睾丸と判断されるのは一般的に6か月程といわれていますが、獣医師によっても異なります。

精巣がまだ下りていない場合、陰のうへ下りるのを一定期間待つこともありますし、手術を行うのであれば腹腔内またはそ径部にとどまる精巣を切除します。片側のみ停留睾丸の場合も多く、そのときは通常の去勢手術と共に行われます。

犬の停留睾丸の症状

停留睾丸に症状といったものは特になく、陰のう内に精巣がなく、そ径部に停留睾丸がとどまっている場合は、内股部分に丸い小さな膨らみを触ることができます。腹腔内にある停留睾丸については陰のう内に精巣がないのみで、触ることはできません。


通常より長期間陰のうに下降していない精巣は、たとえ後々陰のうに下降しても精子を形成できないまたは十分でないことも多いです。腹腔内は温度も高いため、腹腔内にあった停留睾丸は特にその傾向にあります。

犬の停留睾丸の原因

停留睾丸の原因は遺伝と考えられています。


停留睾丸の検査は以下のようなものがあります。


<停留睾丸の検査>

・触診

・超音波検査

など


腹腔内の停留睾丸には超音波検査が行われ、超音波検査上で精巣の位置や形状、大きさなどを把握します。停留睾丸を超音波検査で確認してから手術を行うこともあれば、手術を行うのが難しい犬に関しては定期的に超音波検査を行い精巣が腫瘍化していないかを確認することもあります。

犬の停留睾丸の予防方法

停留睾丸の予防方法はありません。ワクチン接種やフィラリア予防時の診察、去勢の相談時の診察などで精巣がきちんと下降しているかみてもらうことができます。まだこれから精巣が陰のうへ下りる可能性がある時期では経過観察を行うこととなります。


自宅でも陰のうを触ってみて精巣がなかったりわかりにくかったりするときは、動物病院でみてもらい状態を把握しておくことが大切になります。

犬が停留睾丸になってしまったら

精巣腫瘍の発生はまれですが、犬の停留睾丸では正常に陰のう内に下降した精巣より腫瘍化する確率が約13倍になるといわれており、若くても停留睾丸の予防的な摘出が強く勧められています。


そ径部に停留している精巣なら皮膚表面を切開する比較的負担のかからない手術で摘出できます。腹腔内にある停留睾丸では、開腹手術を行い腹腔内にある停留睾丸を探し摘出します。精巣が全く下降しておらず、停留睾丸の位置が腹腔内の深い部位にある場合、摘出手術がかなり困難なこともあります。


停留睾丸の摘出が難しい例では、超音波検査で腫瘍化した精巣がないかを定期的に検査し経過観察をしていきます。


停留睾丸は幼若期にすぐに精巣が腫瘍化したり、何か病気を引き起こしたりするわけではありません。しかし、精巣腫瘍の中には命に関わる悪性腫瘍もあること、停留睾丸をそのままにしておくと腫瘍化の危険性が格段に高まることなどを考慮し、獣医師としっかり相談して停留睾丸への対処を決めていきましょう。

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