電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 猫の病気事典
  3. 顔面神経麻痺

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺

猫の顔面神経麻痺とは

顔面神経とは、12ある脳神経の中で第七脳神経とされるもので、その働きは顔面の筋肉の動きや涙などの分泌に関わります。

顔面神経麻痺とは何らかの原因で顔面神経が障害され麻痺が起こる病気です。

猫の顔面神経麻痺の症状

顔面神経は、

・まばたきをする

・耳や唇など顔の筋肉を動かす

・涙や唾液を分泌する

などの働きに関与しており、麻痺するとこれらのことがうまく機能せず、それが症状となります。


顔面神経麻痺の主な症状は以下の通りで、麻痺が片側であれば麻痺した側にのみ以下の症状が現れます。


<顔面神経麻痺の主な症状>

・眼を閉じることができない(まばたきができない)

・唇や耳を動かすことができない

・涙の分泌量が減少し、眼が乾燥する(乾性角結膜炎)

・唇や耳が垂れ下がる

・麻痺側の唇の間に食べ物がたまりうまく食べられない

など


涙の分泌量が低下し、角膜の表面が乾燥すると眼の表面が傷つきやすくさらにその傷が治りにくくなるので、角膜潰瘍を起こしやすくなります。

猫の顔面神経麻痺の原因

猫の顔面神経麻痺の約4分の1は原因が特定できない特発性(とくはつせい)といわれています。

特発性顔面神経麻痺は、検査上で顔面神経麻痺の原因となるすべての可能性が否定され、顔面神経麻痺の症状以外に特別な異常はみられないものです。


顔面神経麻痺で、特発性以外に原因となるものは、下のように

中耳炎

・腫瘍(しゅよう)

・外傷

・外科手術での傷害(中耳の手術など)

などが挙げられます。


中耳炎や耳道内腫瘍、中耳の手術などが顔面神経麻痺の原因となるのは、顔面神経が中耳腔を通っているからです。

中耳での病気で顔面神経麻痺が起こっている場合、中耳・内耳が原因の前庭障害や交感神経の異常で起こるホルネル症候群も同時に起こることがあります。


顔面神経麻痺での主な検査は以下の通りです。


<顔面神経麻痺での検査>

・神経学的検査

・耳鏡検査

  ※外耳道を観察する

・耳垢検査

  ※耳垢に異常がないか顕微鏡で観察する

・血液検査

・X線検査

・シルマーティア試験

  ※試験紙をまぶたと眼球の間にはさみ涙量を測定する検査

・CT検査/ MRI検査

など

猫の顔面神経麻痺の予防方法

猫の顔面神経麻痺の原因のひとつに中耳炎が挙げられます。中耳炎は外耳炎から炎症が広がることも多く、耳をしきりにかく、耳垢が増える、耳の中が赤いなど外耳炎の兆候がみられたら放っておかずに早めに動物病院に連れて行くことが重要です。

猫が顔面神経麻痺になってしまったら

中耳炎など顔面神経麻痺の原因がある場合は、その治療が行われます。ただし、治療を行っても顔面神経麻痺はずっと残ることがあります。


原因が細菌性中耳炎の場合は、検査で細菌と有効な抗生剤を特定し、それをもとに抗生剤を使用します。

中耳炎・内耳炎は放っておくと中枢まで炎症が広がり、命が脅かされる場合もあるので、治療をしっかり行いましょう。


耳道や中耳・内耳での腫瘍(しゅよう)が原因の場合は、手術と合わせて放射線療法や化学療法(抗がん剤など)が行われます。


特発性顔面神経麻痺には、特に治療法はありません。まばたきができないときや涙の分泌が低下し、角膜が乾燥する乾性角結膜炎(KCS)になったときには、眼の表面を保護する人工涙液や眼軟膏などを使用します。

顔面神経麻痺は通常、治療がなくても2~6週間ほどで自然と治っていくといわれています。しかし、中には麻痺がずっと残る場合もあります。


外耳炎は早期に受診、治療し、顔の様子などがなんとなくおかしいという違和感があるときは、早めに動物病院を受診しましょう。

他の脳・神経の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。