電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 猫の病気事典
  3. タマネギ中毒

タマネギ中毒

タマネギ中毒

猫のタマネギ中毒とは

タマネギ中毒とは、タマネギやネギ、ニラ、ニンニクなどのネギ類による中毒です。


タマネギ中毒では、赤血球が壊れて貧血が起こります(溶血性貧血)。


犬でもタマネギ中毒は起こり(犬のタマネギ中毒)、何でも食べてしまうことが多い犬より、猫の方がタマネギ中毒の発生は少ないといわれています。


ただ、タマネギ中毒で亡くなった例もあるので、注意が必要です。

猫のタマネギ中毒の症状

猫のタマネギ中毒の症状として、貧血が大きな特徴で、他にも粘膜や白眼が黄色く見える黄疸(おうだん)などがみられます。


最初は症状が現われなくても、時間がたってから症状が出ることがあります。


タマネギ中毒の症状は、以下のようなものがあります。


<タマネギ中毒の症状>

・嘔吐
・下痢
・食欲不振
・元気がない
・赤っぽいまたは赤黒い尿
・黄疸
など

猫のタマネギ中毒の原因

タマネギ中毒の原因となるのは、有機チオ硫酸化合物と呼ばれる物質です。


有機チオ硫酸化合物は赤血球を酸化させ、赤血球が壊されやすくなる、またはもろくなります。

このため、溶血性貧血といって、赤血球が壊されることによって起こる貧血になります。


タマネギ中毒の検査では、血液検査や尿検査などを行います。

血液検査は、その時点で貧血が起こっているかをみるだけでなく、時間経過による変化をみていくためにも行われます。

もともとの赤血球の割合も猫によって異なるので、異常値の検出だけでなくその猫の基準となる値を把握する意味でも必要となります。


必要であれば、超音波検査などさらなる検査もされます。

猫のタマネギ中毒の予防方法

タマネギやネギ、ニンニクそのものやそれらを含む料理または汁を誤って食べないことで、タマネギ中毒は防ぐことができます。


猫は犬に比べて、口にするものを選ぶので、タマネギ中毒はあまり起こりません。

しかし、タマネギ中毒で亡くなった例も報告されています。

タマネギなどのネギ類やそれらが含まれた食品は、猫が口にできないように、しっかりと管理しましょう。


猫では1 kg当たり5 gのタマネギを食べると、血液の異常が出る確率が高いといわれていますが、中毒を引き起こす量は猫によって大きく異なる場合があります。

少ない量のタマネギを食べて症状を現す場合や、同じ量でも全く症状に出ない猫と死亡してしまう猫がいます。

誤食をした、または疑われる場合は、どのぐらい何を食べたかをできる限り把握し、症状が出ていなくても動物病院に連れて行きましょう。


このときに獣医師の指示なく、飼い主様が食塩水を飲ませたり口の奥を刺激したりして吐かせるのは、逆に危険なこともあります。

食塩水はひそかに腎臓の機能が落ちている猫では、高ナトリウム(Na)血症や急性腎不全を起こす可能性があり、非常に危険です。


また、口の奥(喉の近く)を手や物で刺激して吐かせると、猫が暴れたりした場合、猫も飼い主様もけがをする可能性があります。


応急処置を行う場合でも、できる処置があるか、獣医師の指示を仰ぐことがすすめられます。

猫がタマネギ中毒になってしまったら

タマネギを食べてから時間が経過していなければ、催吐処置を行い、体内に吸収される毒性物質を少しでも減らします。


タマネギ中毒を解毒する薬はないので、
・体内になるべく吸収させない
・毒性物質が体外に速やかに排出されるようにする
・貧血の経過を観察し、必要であれば対処する
・症状の緩和
などを目的に治療が行われます。


タマネギ中毒の治療には、以下のようなものがあります。


<タマネギ中毒の治療>

・催吐処置
・輸液療法
・輸血
・活性炭の投与(嘔吐が止まった後)
など


貧血が重度の場合は、輸血をします。
輸血は根本的治療ではありませんが、タマネギ中毒から回復するまでに貧血で死亡することを避けるために行います。


タマネギ中毒は、数日経過してから貧血が現れるケースもあります。


食べてしまった場合、またはそれが疑われる場合には、症状が現れていなくても、必ず動物病院に連れて行きましょう。

他の中毒の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。