クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症) - 犬の症状|犬・猫のペット保険選びならFPCのペット保険

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは、腎臓の頭側にある副腎皮質からコルチゾルが多量に分泌され、それにより犬に多飲多尿などの症状が現れる病気です。

コルチゾルとは副腎皮質が分泌するグルココルチコイドというホルモンの一種です。

クッシング症候群は別名、副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)ともいいます。


コルチゾルの働きは以下のようなものが挙げられ、これら以外にも多くの働きを持ちます。


<コルチゾルの働き>

・たんぱく質を分解し、グリコーゲンへ変える
・インスリンの働きを阻害する
・炎症や免疫を抑える
・血圧の維持
・体内の水を保持するアルドステロン(ミネラルコルチコイド)の分泌や働きを抑える(尿量増加)
など
※アルドステロン(ミネラルコルチコイド)も副腎皮質から分泌されるホルモンで、体内のNaやKなどの電解質を調整する


コルチゾルの多岐にわたる働きから、コルチゾル分泌が過剰になると、これらの働きも強くなり体にとって悪影響を及ぼします。


コルチゾルはインスリンへの抵抗性を上げることから、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)では糖尿病になりやすく、インスリンでの糖尿病の治療にもなかなか反応しません。


また、コルチゾルは体の免疫機能を抑える働きも持つので、細菌や寄生虫の感染などへの防御力が低下し、さまざまな体の部位での細菌感染や寄生虫感染が起きやすくなります。


クッシング症候群の主な併発疾患は以下のようなものが挙げられます。


<クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の主な併発疾患>

糖尿病
急性膵炎
膿皮症
細菌性膀胱炎
・寄生虫感染
など


副腎皮質でのコルチゾル分泌の仕組みは、脳から出されるいくつかのホルモンの連鎖により副腎皮質を刺激するホルモン(副腎皮質刺激ホルモン:ACTH)が出され、コルチゾルの分泌が促されます。




犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の症状

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)でよくみられる症状として、多量に水を飲み多量に尿をする多飲多尿という症状があります。


多飲多尿は他の疾患でもみられる症状で、下のように定義されます。

・多飲(犬):一日あたりの飲水量が体重1㎏あたり100ml以上

※猫で多飲とされる量は犬とは異なる

・多尿:一日あたりの尿量が体重1㎏あたり50ml以上


以下はクッシング症候群の主な症状です。


<クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の主な症状>

・水をよく飲む、尿を多量にする(多飲多尿)
・お腹が膨れる
・脱毛
・筋肉が薄くなる
・皮膚が薄くなる
・あえぎ呼吸
・皮膚などに石灰化が起こる
など


診察を受ける際はどのような症状がいつから発生し、どのように変わってきたかを獣医師に伝えましょう。

一日あたりの飲水量(できれば尿量も)が何mlかという記録を付けることも、診察において非常に大きな助けになります。


犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因のほとんどは下垂体(かすいたい)の腫瘍(しゅよう)によるものです。

多くが良性の腺腫であり、悪性腫瘍である腺癌はまれです。


他には副腎自体に腫瘍ができ、その腫瘍からコルチゾルが多量に分泌される場合があります。

また中には、コルチゾルと同じような働きを持つステロイド剤の長期投与により、発症することもあります。


<クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因>

・下垂体腫瘍
・副腎腫瘍
・ステロイド剤の長期投与


クッシング症候群の主要な検査は、コルチゾルが過剰に分泌されていないかを確かめる検査(血液検査)を行います。


クッシング症候群の検査は以下のようなものがあります。


<クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の主な検査>

・血液検査
・診断のための特殊血液検査
 -ACTH刺激試験 など
 (院内または外部機関へ依頼)
・X線検査
・超音波検査
・尿検査
・CT検査/ MRI検査
など


超音波検査では、特に副腎の大きさを測定、観察し片方または両方の副腎が大きくなっていないかなどの異常を調べます。


なお、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の診断のための特殊血液検査のみでクッシング症候群の確定的な診断や確実な原因の特定ができるわけではありません。

犬の症状、身体検査、一般的な血液検査、超音波検査などをすべて合わせて判断されます。


ACTH刺激試験などの特殊血液検査では、検査薬の投与(注射)が行われ、投与前、投与後数時間し数回に分けて血中コルチゾル濃度を測定します。


さらに、他の疾患が疑われた場合は、必要な検査が行われます。

例えば、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)と甲状腺機能低下症は症状が似通っている場合があり、そのようなときには甲状腺ホルモンの測定も行われます。




犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の予防方法

予防方法は特にありません。


ただ、ステロイド剤の長期投与が必要な犬では、皮膚が薄くなるなどのステロイドを長期服用する上での注意点を獣医師から聞き、そのような様子が見られたら獣医師に相談しましょう。


多飲多尿など気になる症状がある場合は、早めに動物病院に連れて行きましょう。


犬がクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)になってしまったら

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は、検査でその可能性が出てきても、症状が出ていなければ治療は行われません。


<内科的治療>

内科的治療では、副腎の働きを阻害し、コルチゾル分泌を抑える薬を投与します。


内科的治療ではトリロスタンやミトタンが主に使用されますが、その中でも、現在の内科的治療ではトリロスタンが主流となっています。


クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は内科的治療を行うのであれば、生涯治療が必要になる病気です。

病状や考えられる原因など全てを踏まえ、獣医師によく説明してもらい、相談しながら治療方針を決めていきましょう。


<内科的治療の副作用>

副作用に関しては、投薬により副腎の破壊が進み過ぎて副腎皮質の機能が低下しすぎること(アジソン病:副腎皮質機能低下症)があります。


アジソン病(副腎皮質機能低下症)の症状としては、嘔吐、下痢、元気がない、食欲低下などがあります。


服薬の際には獣医師から注意事項をよく聞き、状態をよく観察しましょう。




<内科的治療開始後の流れ>

内科的治療開始後、基本的には定期的に血液検査(ACTH刺激試験)を行い、治療の効果の確認や治療薬の投与量の調整をします。


定期的な血液検査以外にも、その都度症状などに合わせて必要な検査が行われます。


<外科的治療>

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因が副腎腫瘍であれば、副腎を手術で摘出することもあります。

ただ、副腎の摘出は難しく、内科的な治療が行われることが多いです。

さらに、転移や腫瘍の状態により副腎摘出ができないこともあります。


副腎の手術は難しく、二次診療施設(大学付属動物病院や副腎摘出症例数の多い病院)などに紹介されることもあります。


<放射線療法>

その他の治療方法では放射線療法が行われる場合もあります。


放射線治療は脳の下垂体腫瘍の犬に対して行われます。


下垂体腫瘍は巨大化し神経症状などが現れることがあります(巨大腫瘍症候群)。

そのため、腫瘍が大きくなりすぎないように放射線照射を行います。

ただし、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の症状を改善するためには内科的治療(内服)を行う必要があり、並行して治療が行われます。


多飲多尿など異常がみられたら早めに動物病院に連れて行き、必要であれば治療を開始しましょう。


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