子宮蓄膿症 - 犬の症状|犬・猫のペット保険選びならFPCのペット保険

子宮蓄膿症

犬の子宮蓄膿症とは

子宮蓄膿症とは子宮内膜という子宮の内側の膜が厚くなり細菌感染を起こし子宮に膿がたまる、または排泄される子宮疾患で、命に関わる緊急的な病気です。

性ホルモンに影響されて起こるとされており、未避妊の雌犬でみられます。

10歳以上で発症することが多いですが、どの年齢でも起こります。


子宮蓄膿症は、子宮頚(しきゅうけい)という子宮の出口の部分が開いているか閉じているかで「開放性」と「閉鎖性」に分けられます。

開放性では、外陰部から膿が排泄されます。

一方、閉鎖性では膿が子宮から排泄されることなくたまるので、子宮が膿で充満し膨らみます。もろくなった子宮に穴が開いたり破れたりする危険性が高くなるうえ、開放性よりも重篤な状態になりやすいです。


犬の子宮蓄膿症の症状

子宮蓄膿症の症状は次のようなものがあります。


<子宮蓄膿症の症状>

・よく水を飲み尿量が多い(多飲多尿)

・外陰部から膿が出ている

・外陰部周囲や後ろ足の毛が汚れている

・外陰部を気にして舐める

・発情出血が長期間続いている

・元気がない、ぐったりしている

・食欲不振

・嘔吐

など


外陰部から膿が出てきたり、その周辺や後ろ足の毛が汚れていたりするのは開放性の子宮蓄膿症で子宮内の膿が排泄されている場合です。

開放性の子宮蓄膿症の方が、膿が排泄されるので、飼い主様が症状に気づきやすくなります。

外陰部からの排膿だけでなく、発情後なかなか出血が止まらず長期間続く場合も子宮蓄膿症になっている可能性があります。


また、子宮蓄膿症では症状が進行すると急性腎不全や腹膜炎、DIC※1、敗血症※2やエンドトキシン血症※3、それらによるショックなどの合併症が発症する可能性があり、死に至ることがあります。敗血症やショックなどでは低体温や低血糖、多臓器不全の状態にもなったりします。


※1:DICとは播種性血管内凝固(はしゅせいけっかんないぎょうこ)症候群といい、小さな血栓が全身の血管内で形成され末梢の小さな血管に詰まったり、同時に凝固異常が起こり出血傾向になったりする体の末期的な状態。

※2:敗血症とは、血管内で細菌が増殖し臓器に障害が出ている状態。

※3:エンドトキシン血症とは、血管内で増殖した細菌が生産する毒素が体内に放出されている状態で、多臓器不全やショックを引き起こす。


犬の子宮蓄膿症の原因

子宮蓄膿症に大きく関わっているホルモンのひとつとしてプロゲステロンが挙げられます。プロゲステロンは妊娠を維持するホルモンで、子宮の内側の膜を増やし子宮内の体液の分泌を促進します。

このプロゲステロンが優位になる時期(黄体期)に子宮が細菌感染を起こし、子宮蓄膿症になりやすくなります。プロゲステロンが優位になる黄体期は発情休止期といって、発情期が終わった後の約2か月間です。発情期が終わってから2か月間は注意して観察しましょう。


避妊していない犬では、その犬の発情周期や、直近ではいつ始まりいつ終わったのか、今は発情期なのかなどの把握をしっかりとしておく必要があります。


子宮蓄膿症のときの検査は以下のようなものがあります。


<子宮蓄膿症の検査>

・外陰部の視診

・血液検査

・X線検査

・超音波検査

・血液凝固系検査

・細菌培養・感受性検査

など


X線検査や超音波検査で子宮の状態を検査するとともに、腎臓の状態や炎症の度合い、白血球数や血液凝固系の異常など全身的な検査を行い、全体の状態を把握する必要があります。

子宮蓄膿症の膿を細菌培養・感受性検査に出し、有効な抗生剤を検査することもあります。


犬の子宮蓄膿症の予防方法

発情周期の中の性ホルモンのバランスや働きで子宮蓄膿症は引き起こされるので、避妊手術として卵巣子宮摘出術を行うことで、子宮蓄膿症の予防になります。

子宮蓄膿症だけでなく、発情前の避妊手術は乳腺腫瘍の発生率を格段に下げるという報告もあります。


子宮蓄膿症の発症は発情周期が関わってくるので、避妊していない場合は発情時期をしっかりと把握することが重要です。そして発情が終わってから異常な様子がみられないかにも注意しましょう。


犬が子宮蓄膿症になってしまったら

子宮蓄膿症は早く治療を施さないと死に至ることもある緊急的な疾患なので、診断されれば即時入院になり、状態などを判断して可能な限り早く治療が行われることが多いです。

子宮蓄膿症では全身麻酔に耐えうる状態であれば第一選択として子宮卵巣摘出術が行われます。輸液療法などで状態を安定させてから手術を行った方がいい場合もあります。

基本的には避妊手術と同じ方式ですが、犬の状態の悪さや子宮や血管がかなりもろくなっていること、膿で子宮が張っている場合、穴が開いたり破れたりする可能性が十分にあること、迅速さが求められることなど避妊手術よりさらにさまざまな危険性があります。

また、手術後でも急性腎不全やDIC、敗血症などの合併症が起こることがあり、注意が必要です。

状態や手術後の回復の程度により入院期間は異なってきます。必要であれば退院後も定期的に血液検査を行い、状態を把握します。


腎不全や心不全がある(特に高齢犬)とき、子宮蓄膿症が進行していて状態が悪すぎるときなど、全身麻酔や手術に耐えられないと思われる状況では内科的治療を行います。排膿を促す薬や抗生剤を使用し、同時に制吐剤や輸液療法などで体の状態を改善します。

ただし、この治療では一時的に良くなっても再発の可能性があります。


子宮蓄膿症は緊急疾患で、状態によっては手術を行っても命を落とすこともあるような病気ですが避妊手術により予防できます。避妊を行っていない場合は発情の時期をしっかりと把握することで早期発見や診断の助けになります。

外陰部からの排膿や長期の出血はもとより、おかしい様子がみられたら早めに動物病院に連れて行きましょう。


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