電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 犬の病気事典
  3. エタノール中毒

エタノール中毒

エタノール中毒

犬のエタノール中毒とは

エタノールとは、エチルアルコールともいい、アルコール飲料をはじめ、抗菌用の消毒剤、マウスウォッシュ、香水や化粧品などに幅広く使われています。
一般的に、アルコールと呼ばれているものです。


犬のエタノール中毒の原因となるのは、アルコール飲料が大多数です。
その他では、加熱していないパン生地やピザ生地、腐ったリンゴを大量に食べて中毒になった例も報告されています。


エタノール中毒を起こしたパン生地やピザ生地は、発酵を行ったものです。


パン生地やピザ生地を膨らませる発酵は、アルコール発酵といい、生地に含まれる糖質をイーストが分解します。
そして、糖質を分解したときに発生する二酸化炭素(CO2)を利用して生地を膨らませます。


ただ、このときアルコールも同時に発生するので、未加熱の発酵させた生地を食べると、エタノール中毒になります。


アルコール飲料の誤飲としてよくあるのは、飼い主様が晩酌の際に犬にアルコールを与えてしまう、お正月など人が集まったときに、人が与えたり誤って飲んだりしてしまうことなどです。


机の上に置いてあるビンや缶を倒してなめてしまうということもあります。


大量でなくてもアルコールを摂取すると、犬は死亡することもあるという意識を持ち、しっかりとアルコール飲料などの管理や、誤飲・誤食をさせないことが大切です。

犬のエタノール中毒の症状

エタノール中毒は摂取してから1時間以内で症状が現れることが多いです。


エタノールは中枢神経に作用し、中毒が現れるので、元気がない、ぐったりするなどの神経症状が現れます。


エタノール中毒の症状は以下のようなものが挙げられます。


<エタノール中毒の症状>

・元気がない
・食欲不振
・嘔吐
・ぼんやりしている
・ぐったりして起きない
・体温が低い
・呼吸回数の減少
など


発酵生地などガスが発生するものを食べた場合、おなかがガスで膨れ、腹痛が現れることも多いです。


最初は症状が出なくても、時間が経過してから状態が悪化することがあります。

犬のエタノール中毒の原因

犬が摂取したエタノールは、胃腸で速やかに吸収されます。


脳や中枢神経には、侵入する物質を制限するバリアのようなものがあります。
しかし、胃腸で吸収されたエタノールは、そのバリアを超え、脳や中枢神経の細胞に影響を与えます。


ただ、エタノール中毒が起こるはっきりとした仕組みは分かっていません。


エタノール中毒では、血液検査が行われ、食べたものや症状によってはX線検査や超音波検査が行われます。

犬のエタノール中毒の予防方法

エタノール中毒の予防方法は、犬の誤食を防ぎ、アルコール飲料を与えないことです。


犬が誤食または誤飲してしまった、またはその疑いがある場合は、症状が現れていなくても、動物病院を受診しましょう。

犬がエタノール中毒になってしまったら

エタノール中毒が起きた原因や、それを摂取してからの時間、動物の状態などで、獣医師が催吐処置をすることがあります。


しかし、意識障害を起こしている状況や、のどに詰まるような物などであれば、催吐処置は逆に危険です。


催吐処置は獣医師でも、状況を判断しながらかなり慎重に行います。
自己判断で応急処置として、催吐を行わないようにしましょう。


<エタノール中毒の治療>

・輸液療法
・血液透析
など

※血液透析(けつえきとうせき)とは、特殊な機械で血液中の毒素をきれいにし、再度体内へと戻す治療。血液透析はどの動物病院でも行えるわけではない。


他には、エタノール中毒による意識障害時に、覚醒のためにヨヒンビンという薬が使われることもあります。


必要であれば入院してモニターを行いながら、治療や看護を行いますが、比較的少量の摂取でも死亡してしまう例もみられます。


アルコール飲料などの誤食や誤飲に注意し、もし誤食してしまった場合は、何をどのぐらい摂取したか把握し、動物病院にすぐに連れて行きましょう。

他の中毒の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。