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子宮がん

子宮がん

犬の子宮がんとは

子宮の腫瘍(できもの)は犬でも猫でもまれです。犬ではそのほとんどが良性腫瘍である平滑筋腫(へいかつきんしゅ)です。悪性腫瘍である平滑筋肉腫は、良性腫瘍の平滑筋腫に比べると発生はあまりみられません。

平滑筋腫・平滑筋肉腫とは主に内臓の筋肉である平滑筋(へいかつきん)の細胞が腫瘍化したもので、良性のものを平滑筋腫、悪性のものを平滑筋肉腫といいます。

この他に子宮の悪性腫瘍では、腺癌線維肉腫などもまれに報告されています。


なお、子宮の腫瘍が良性か悪性かは摘出して病理組織検査を行わないと判断できません。

※病理組織検査とは、まとまった組織を顕微鏡で観察し、組織の状態や疾患を診断するための検査です。

犬の子宮がんの症状

症状は特にみられないことが多く、高齢での避妊手術や子宮蓄膿症で卵巣子宮摘出術を行ったときなどに、発見されることがしばしばあります。

さらに、がんができた子宮自体からの症状はなく、子宮がんが転移した場所の症状により動物病院を受診する例もみられます。

子宮がんでは症状が出ないことも多いため、発見されたときにはがんが進行していることも多いです。


子宮がんの症状としては、血が混じった膣分泌物(おりもの)が出る、食欲があまりない、元気がなくなるなどが挙げられます。また、腫瘍がかなり大きくなった場合には腹部が膨れて見えることもあります。


以下は子宮がんになったときに現れることのある症状です。


<子宮がんの主な症状>

・症状がないことも多い
・血が混じった膣分泌物
・食欲不振
・体重が減る
・腹部に不快感を示す
・お腹がふくれる
など

犬の子宮がんの原因

犬の子宮がんの原因は、はっきりとはわかっていません。

また、子宮がん(子宮の悪性腫瘍)になりやすい犬種は特に報告されておらず、遺伝による原因なのかも不明です。


以下は子宮がんの主な検査です。


<子宮がんの主な検査>

・腹部触診

  ※腹部を触り、かたまりや痛みなどがあるかを確認する

・X線検査
・超音波検査
・膣分泌物があれば顕微鏡で観察
・病理組織検査(卵巣子宮摘出術の後)
など


食欲不振等のどの疾患でも現れるような症状がある、または全身の状態を把握する必要がある場合は血液検査なども行われます。

犬の子宮がんの予防方法

子宮がんになるのを予防するには、避妊手術を行うことです。

避妊手術は、子宮がんになるのを避けられる他、乳腺腫瘍の発生率を低めたり子宮蓄膿症になる危険性を回避したりできます。

犬が子宮がんになってしまったら

子宮がんの治療は卵巣子宮摘出術です。

平滑筋腫などの良性腫瘍は卵巣と子宮を手術で摘出すれば、治癒します。

一方、悪性腫瘍(子宮がん)では、転移がなく手術により完全切除が可能であった場合は同じく経過は良好ですが、切除できない、または転移がある場合は、経過は厳しいものとなります。

動物では子宮がんに対する化学療法(抗がん剤)や放射線療法はほとんど報告されていません。


子宮がんは症状が出にくくわかりにくいこともありますが、異常な膣分泌物(おりもの)やおかしい様子が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。

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