慢性腎不全 - 猫の症状|犬・猫のペット保険選びならFPCのペット保険

慢性腎不全

猫の慢性腎不全とは

慢性腎不全とは、3か月以上の期間、片側あるいは両側の腎臓で、形や大きさ、働きなどに、異常がみられる状態のことです。

通常、症状の進行はゆるやかですが、慢性腎不全で障害された腎臓は、元には戻らないといわれています。


初期ではこれといった症状がみられないこともあり、気付いたら、ある程度病状が進行していたということもよくある疾患です。


腎臓には、以下のような働きがあります。


<腎臓の働き>

・老廃物や毒性物質の排泄

・体液量や電解質の調節

・造血ホルモンの分泌や活性化ビタミンDの産生

など

※電解質とは、細胞や体の働きに欠かせないナトリウム(Na)やカリウム(K)などの物質


慢性腎不全では、これらの機能が徐々に失われていきます。


猫の慢性腎不全の症状

腎不全の初期では、多飲多尿といって、飲水量と尿量が増えることがあります。
ただ、症状があまりみられないことも多いです。


慢性腎不全の症状は、以下のようなものがあります。

<慢性腎不全の症状>

・多飲多尿

・食欲不振

・元気消失

・嘔吐

・体重減少

・毛づやが悪い

・便秘

・尿量が少ない、またはほとんど出ない(末期)

など


慢性腎不全は、その長い経過の中で、急性増悪(きゅうせいぞうあく)といって、急性腎不全のように、突然腎臓の状態が悪化することがあります。


例えば、慢性腎不全の治療は継続しており、ここ2日ほど食欲がないので、検査したら値が急激に悪化していたという状況です。


このとき、この腎臓の状態の悪化が急性増悪であれば、集中的に急性腎不全に準じた治療を行えば、急性増悪が起こる前ぐらいまでは、回復する可能性があります。

一方、慢性腎不全の経過による状態の悪化であれば、回復を見込むことは難しいです。


急性増悪か慢性腎不全の経過なのかという判断については、直前に血液検査をしており、その検査結果は良好だったのに、急に値の悪化がみられたときは、急性増悪といえます。


血液検査を長期間行っていない場合は、急性増悪か慢性腎不全の通常の経過なのか明確な判断はできません。


慢性腎不全では、この急性増悪が起こったときのコントロールも治療の中での鍵となります。


慢性腎不全ではカリウム(K)やリン(P)の値の異常が現れることが多く、元気や食欲の低下、状態の悪化を招きます。
また、尿中にたんぱくが出るたんぱく尿になることもあります。

さらに、慢性腎不全では、全身性高血圧になり、眼の中の出血や網膜剥離が起こる例もみられます。


慢性腎不全の末期では、最終的に毒性物質を体外に排泄できなくなり、全身に回ることで尿毒症という状態になります。


猫の慢性腎不全の原因

猫の慢性腎不全の原因は、急性腎不全と違い、特定が難しいです。

しかし、中には、急性腎不全から慢性腎不全に移行することもあります。


猫の慢性腎不全の検査は、以下の通りです。

<慢性腎不全の検査>

・血液検査

・尿検査

・X線検査

・超音波検査

・尿たんぱくクレアチニン比(外部機関へ依頼)

など


他の病気の可能性や、他の病気が隠れていることが疑われる場合は、その都度必要な検査が行われます。


猫の慢性腎不全の予防方法

慢性腎不全の明確な予防方法はありません。


慢性腎不全は、飼い主様が気付かないうちに発症し、進行していることの多い疾患です。
健康診断などで定期的な尿検査や血液検査を行い、早期発見をすることで、進行を遅らせることのできる時期が長くなります。


さらに、慢性腎不全の初期にみられる多飲多尿は、慢性腎不全だけでなく、他の病気でもみられるものです。
そのような異常に気付いたらまずは診察を受けましょう。


また、他には、
・塩分の多い食べ物や偏った食事を与えない
・飲水量を確保するために飲水器の数を増やす、流水タイプにする
・猫が気に入った状態で飲めるようにする(蛇口から流れる水を飲む、お風呂の水を飲む等)
などの工夫も大切です。


慢性腎不全は上記のように、突発的な状態の悪化(急性増悪)が起こることがあります。
それまでは元気だったのに、ここ1~2日で食欲や元気がないなど、おかしい様子がみられたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。


猫が慢性腎不全になってしまったら

慢性腎不全の腎臓の障害を戻す、または良くすることはできないので、治療は病状の進行を遅らせる、症状をやわらげる、さらなる病気(合併症)が起こらないようにするためのものです。


慢性腎不全の治療は食事療法が中心となります。


進行してくると、定期的な輸液療法(点滴)や腎臓の血管を広げる薬(ACE阻害薬)などを使用します。


血中のカリウム(K)濃度が低くなっているときは点滴にカリウム製剤を混ぜることもあります。


高リン(P)血症では、腸からのリン(P)の吸収を抑えるため、リン吸着剤を食事の際に与えます。
このときの食事は腎不全用の療法食です。


高血圧症になっていれば、血圧降下剤が使用されます。


腎臓から出される赤血球の産生を促すホルモンや鉄分が不足し、貧血になった場合はそのホルモンや鉄分が補充されます。

<慢性腎不全の治療>

・食事療法

・輸液療法

・ACE(エース)阻害薬

・リン吸着剤

・血圧降下剤(高血圧症の場合)

など

※ACE(エース)阻害薬とは、糸球体の出口の血管を拡張する、血圧を下げるなどの働きがある


高血圧症が原因となって起こった眼の中の出血や網膜剥離については、原因となっている腎不全の治療と、血圧を下げる治療を行います。


慢性腎不全による脱水で便秘になってしまい、自力で排便できない場合は、浣腸や便のかき出し(摘便)を病院で行います。


これら以外にも、症状などに合わせて治療が行われます。


慢性腎不全は、症状だけでは早期発見が難しいことがよくあります。
しかし、分かりやすい多飲多尿の症状が出た際に受診したり、定期的に、健康診断などの血液検査や尿検査を利用したりすれば、早期発見・早期治療につながります。


さらに、治療開始後も、しっかり治療と定期検査(診察)を継続し、それ以外でも異常があれば、すぐに動物病院に連れて行くことで、進行を遅らせることができます。


猫が少しでも快適な時間を長く過ごせるように、獣医師や動物病院のスタッフと相談しながら、工夫していきましょう。


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