電話 0120-56-3912(サンキューワンニャンと覚えてください。)
受付時間 平日10:00〜17:00
  1. ペット保険のFPC
  2. 犬の病気事典
  3. 慢性鼻炎

慢性鼻炎

慢性鼻炎

犬の慢性鼻炎とは

慢性鼻炎とは、長期間、鼻の粘膜に炎症が起こっている状態です。

鼻汁やくしゃみ、呼吸困難など呼吸器症状を中心とした症状が現れます。

慢性鼻炎の原因はさまざまです。

詳しく検査しても原因がわからないことも多くあります。

犬の慢性鼻炎の症状

慢性鼻炎の症状は、
・ねばっこい鼻汁
・くしゃみ
・鼻がズーズーと詰まっているような音がする
などの症状が1カ月以上続いている状態です。


鼻汁は、膿のような鼻汁が出たり、粘っこい鼻汁を手で引っ張るとずるずると鼻から引き出されたりします。


他には、
・咳
・鼻出血
・呼吸を苦しそうにして立ち止まる
・突然の呼吸困難
などがみられます。


腫瘍であれば、顔面変形などが起こることもあります。

犬の慢性鼻炎の原因

慢性鼻炎の原因は、
・細菌感染
・真菌感染
鼻腔内腫瘍
・アレルギー
・異物
歯根膿瘍(しこんのうよう)
・口蓋裂(こうがいれつ)などの奇形
・炎症(好酸球性鼻炎)
などが挙げられます。


ただ、慢性炎症の中の多くで、それらがみられず、検査をしても原因がわからないものは慢性特発性(とくはつせい)鼻炎と呼びます。


特発性鼻炎の中でも、白血球の一部であるリンパ球が炎症部分に集まっているものを、リンパ形質細胞性鼻炎といい、ステロイド剤により改善することがあります。


慢性鼻炎の検査は、以下のようなものが挙げられます。


<慢性鼻炎の検査>

・血液検査
・鼻汁や炎症部分の細胞診(顕微鏡で観察)
・X線検査
・鼻の中の内視鏡検査
・気管支洗浄(BAL)※1
・CT検査/MRI検査
・生検※2
など

※1:気管支洗浄(BAL)とは、内視鏡を入れ、気管支を洗浄した液を検査に出し、細胞をみるなどする。鼻腔内の内視鏡検査や気管支洗浄は、設備が必要なので、どの動物病院でも行えるわけではない。

※2:生検は、全身麻酔をかけ組織を採取する。採取した組織で病理組織検査を行い、細胞の様子や異常がないかを観察する。


細菌感染、真菌感染が疑われたら、細菌培養・感受性検査(外部機関に依頼)、真菌の検査などを行い、他にも必要な検査があれば、その都度検査します。

犬の慢性鼻炎の予防方法

慢性鼻炎の予防方法は特にありません。

長く続く鼻汁や呼吸器の異常があれば、動物病院を受診することが大切です。

治療をしてもなかなか治らない場合は、詳しい検査を進めることで、対処法がわかることもあります。

獣医師と相談しながら、検査と治療を行っていきましょう。

犬が慢性鼻炎になってしまったら

原因によって、抗生剤や抗真菌剤など、原因によりそれぞれ治療が行われます。


腫瘍であれば、外科的切除、放射線療法、化学療法などを行い、歯科疾患であれば、抜歯などの歯科処置を行います。

感染やアレルギー、腫瘍、鼻腔内の構造上の変化など、検査で大きな異常所見がみられない場合は、特発性(とくはつせい)鼻炎の可能性が高くなります。

リンパ球が炎症部分に集まっている特発性鼻炎では、ステロイド剤などの免疫抑制剤や抗生剤で改善する例もみられます。


ただ、治療を行っても改善しない場合や、リンパ球も集まっていない特発性鼻炎では、効果的な治療法は確立されておらず、症状を和らげる治療が行われます。

その場合は、薬剤を蒸気にして犬に吸入させるネブライザー治療も定期的に行っていきます。

ネブライザー治療は1日数回行うこともあるので、獣医師が機械の使い方やネブライザーのやり方を教えて、家で飼い主様が行うこともよくあります。


長く続く鼻汁やくしゃみ、咳などがあるときは、早めに動物病院を受診し、獣医師としっかり話し合いながら、検査・治療を進めていきましょう。

他の呼吸器の病気一覧

一覧に戻る

※こちらに掲載している情報は、十分に検討・確認した内容となりますが、その正確性、安全性、有用性などについて何ら保証するものではありません。 コンテンツのご利用により、直接または間接であるかを問わず、万が一何らかの問題、損害・損失が発生した場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます。コンテンツのご閲覧・ご利用等にあたっては、お客さまご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。 特に、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。