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前房出血

前房出血

犬の前房出血とは

前房出血とは、目のケガや病気で引き起こされる眼症状のひとつです。


前房(または前眼房)とは、角膜と虹彩の間の空間で、そこで出血が起こることを前(眼)房出血といいます。


<前房の模式図>

前房の模式図

犬の前房出血の症状

前房出血は、角膜と虹彩の間に出血するので、黒目の下の方に赤い血がたまっている、または黒目全体が赤くなっているというように見えます。
出血が止まり血が固まると全体的に黒くなることがあります。


通常、数日から1週間ほどで血液は吸収されますが、黒くなった場合は、それがなくなるまで数カ月かかるといわれます。


前房に出血が起こることにより、視界を妨げたり、犬が目を気にしたりすることもあります。

犬の前房出血の原因

前房出血の原因はいくつかあり、主な原因は以下のようなものが挙げられます。


<前房出血の主な原因>

ブドウ膜炎
・外傷
・眼球内腫瘍
網膜剥離
・高血圧
・血液凝固障害
緑内障
・生まれつきの目の異常
など


前房出血は、目のみの異常で起こることもあれば、全身に影響を与える病気のひとつの症状として、出てくることもあります。

よって、目の検査だけでなく、血液検査などの目以外の体の異常をみつけるための検査も行われます。


前房出血の主な検査は以下の通りです。


<眼房出血の主な検査>

・細隙灯検査(スリットランプ検査)※1
・眼圧検査
・眼底検査※2(観察可能であれば)
・血液検査
・超音波検査(主に眼球)
・血圧測定
など
※1:細隙灯検査(スリットランプ検査)とは、細い光を目に当て、角膜や眼球の中を観察する検査
※2:眼底検査とは、暗い場所で光を当て、レンズを通して眼球の底の状態を観察する検査


上記以外にも、前房出血の原因となっている異常を検出するために、必要な検査が行われます。

犬の前房出血の予防方法

前房出血の原因の中で予防できるものは、外傷によるものです。

目を激しくぶつける、飛び出して事故にあうなどを避けることで、外傷による前房出血になるのを、未然に防ぐことができます。


ただ、予想外の事故などが起こる場合もあり、そのようなときは、異常がみられたらすぐに動物病院を受診することが大切です。

犬が前房出血になってしまったら

外傷での前房出血は、安静にして出血の悪化や再出血をしないようにします。

他の原因がある眼房出血では、その疾患に対する治療が行われます。


眼房出血では、原因への治療以外に点眼が行われることがあります。

眼房出血により眼球の中のそれぞれの部位がくっつきにくくするために使う点眼薬や、出血の吸収を促進する点眼薬などがあります。
しかし、それぞれ目にとって副作用となる恐れもあり、状況を踏まえて、獣医師の判断により慎重に使用されます。


眼房出血では、眼圧や出血などの程度の変化を把握し、失明等の危険性に対処します。
そのため、こまめな通院が必要になることもあります。


治療費の一例は以下の通りになります。
外傷による眼房出血を疑い治療を行った例です。


治療費例

治療期間:2週間
通院回数:4回
合計治療費用:30,400円
一通院当たりの治療費例:600~27,000円(診察料、眼圧検査、角膜染色検査、血液検査(凝固系検査を含む)、点眼薬、内服薬、エリザベスカラー)

※2016年1月~2017年12月末までの実際にあった請求事例になります。
※こちらに記載してある診療費は、あくまでも例を記載したものになります。実際の診療内容・治療費等は、症状や動物病院によって異なりますので、ご留意ください。


前房出血の原因のひとつである網膜剥離や緑内障などは、目が見えなくなる恐れがあります。
さらに、前房出血自体も、治まらなければ眼圧が高くなるなどして、視覚を失う場合もあります。


眼房出血がみられたらすぐ動物病院を受診するようにしましょう。

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